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制海艦[せいうみかん]
制海艦()とは、アメリカ海軍が1960年代から70年代にかけて計画した小型の航空母艦(軽空母)。 == 来歴 == 1960年代のアメリカ海軍の艦隊航空戦力は、ミッドウェイ級、フォレスタル級、キティホーク級といった大型の攻撃空母(CVA)を中核として、大戦世代のエセックス級を改造した対潜空母によってこれを補完していた。しかし1970年代にはエセックス級の退役が予定されていたことから、その役割を引き継いで、船団護衛や対潜警戒、洋上防空などの任務で正規空母を補完できる、小型簡便で低コストの航空機搭載艦という、いわば護衛空母(CVE)の現代版の建造が模索されるようになった。 まず1969年、長期目標策定グループ(LRO)からの提案により、12,000~14,000トン級の対潜ヘリコプター母艦(DHK)として計画が開始された。これは主として、ソ連潜水艦の静粛化によってSOSUSやP-3B対潜哨戒機によるパッシブ対潜戦では対応困難となる状況に備えて、多数の哨戒ヘリコプターのアクティブ・ソナーによる防御線を構築するための施策であった。 そして1970年にエルモ・ズムウォルト・ジュニア大将が海軍作戦部長(CNO)に就任すると、計画は更に加速されることになった。当時、ベトナム戦争の戦費高騰を背景として国防費が緊縮される一方、上記エセックス級を含めて水上艦艇戦力は老朽化が進んでいたことから、ズムウォルト大将は、制海任務達成のため、費用対効果的に代替案を選択するというハイ・ロー・ミックス・コンセプトを採択した。そしてこの「ロー・コンセプト艦」の1つとして、DHKはVTOL艦上戦闘機を搭載して限定的な防空能力も可能な制海艦(SCS)に発展することとなった〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「制海艦」の詳細全文を読む
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