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前庭神経 : ウィキペディア日本語版
内耳神経[ないじしんけい]

内耳神経(ないじしんけい、vestibulocochlear nerve)は、12対ある脳神経の一つで、第VIII脳神経、前庭蝸牛神経、聴神経(auditory nerve)とも呼ばれる。前庭から起こる前庭神経と蝸牛から起こる蝸牛神経が合流したもので、延髄からにかけて広がる前庭神経核と蝸牛神経核を通り、前庭覚(平衡覚)と聴覚を伝える。


== 解剖 ==

蝸牛には無数の蝸牛神経節(らせん神経節)がらせん状に並んでいる。これらはコルチ器(ラセン器)がを感知して発した信号を集める部分であって、それぞれが内耳神経の蝸牛根と呼ばれる線維束を出している。蝸牛根は内耳道の中で一本にまとまって蝸牛神経となる。蝸牛神経は橋と延髄の境目あたりにある蝸牛神経核で中継される。節後線維は交叉して対側の外側毛帯となり、中脳下丘を通って大脳皮質に向かう。
半規管の膨大部と卵形嚢斑、球形嚢斑は傾き回転を感知する。これらの場所から出た線維は前庭神経節に集まり、前庭神経となって蝸牛神経とともに内耳道を通り、脳幹に入る。内耳神経という名前は前庭神経と蝸牛神経が合流して内耳道を通る部分を指す。前庭神経は上行枝と下行枝に分かれて、橋と延髄の境目あたりにある前庭神経核で中継されるほか、一部の線維は中継されることなく下小脳脚を通って小脳に入る。前庭神経核から出た線維は脊髄、小脳、または外眼筋を支配する核(動眼神経核、エディンガー・ウェストファル核など)に向かう。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「内耳神経」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Vestibulocochlear nerve 」があります。



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