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労使協定(ろうしきょうてい)とは、労働者と使用者との間で締結される、書面による協定のことである。 == 概要 == 労働基準法、育児介護休業法、高年齢者雇用安定法等で定められた所定の事項について、労使の合意のもとで適用除外を宣言するものである。労使協定を締結することで、法定義務の免除や免罰の効果がある。ただし、労使協定には、労働協約・就業規則のように、労働契約を規律する効力(規範的効力)はないので、労使協定を締結してもそれだけでは労働契約上の権利義務は生じない。したがって労使協定締結とあわせて労働協約・就業規則でそれぞれの定めが必要となる〔ただし実際には、労働協約と労使協定とは、両者の併存協定がありうる。例えば事業場の全労働者の4分の3以上を組織する労働組合が締結したチェック・オフ協定や三六協定は、両者の性格を併有し、両者の効力を有する。〕。 労使協定は、事業場単位で締結される(労働協約のように産業別や企業単位で締結することはできない)。事業場に労働者の過半数で組織する労働組合が存在するときはその労働組合と使用者の間で結ばれる。また、当該労働組合が存在しないときは、労働者の過半数を代表する者と使用者の間で結ばれる。複数組合で過半数を制する場合、連署することで成立する。事業場を単位とするので、たとえ本社在籍労働者が、その企業の過半数を占めていたとしても、締結した協定は本社にのみ効力があり、他事業所での締結はおのおの事業所在籍労働者において選出手続きを経る必要がある。締結された労使協定は、特に適用範囲を限定しない限り、その事業場の全労働者に適用される。 労使協定を締結するには、締結しようとする内容を周知させ、管理監督者でないこと及び協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票・挙手等の手続きを経ることが要件となる。過半数の算定には企業全体でなく、管理監督者を含むその事業場所属の労働者数が基礎となり、過半数代表はいくつかの例外(労働基準法施行規則第6条の2第2項)を除き管理監督者でないことが要件となるが、その事業場所属労働者か否かは問われない。使用者は、労働者の過半数を代表する者であること及びなろうとしたこと、労働者の過半数を代表する者として正当な行為をしたことなどを理由として労働条件(解雇、賃金の減額、降格等)について不利益な取扱いをすることは禁止される(同第6条の2第3項)。過半数組織組合との締結において、誰が組合側締結当事者となるかは組合自治に属し、会社が干渉することは許されない。過半数労働者代表を会社が一方的指名することは許されないが、民主的選出に委ねることが担保される限りにおいての指名は許容される。 労働基準法に基づいて締結した労使協定について、使用者は、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付すること等の方法によって、労働者に周知させなければならない(労働基準法第106条1項)。要旨のみの周知では足りず、その全部を周知させる必要がある。 なお、労働基準法には「労使協定」の語はなく、上記の要件を満たす協定のことを一般に「労使協定」と呼ぶ(法文上は「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定」である)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「労使協定」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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