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勃起不全(ぼっきふぜん、)は、男性の性機能障害(Sexual Dysfunction; SD)の一種であり、陰茎の勃起の発現あるいは維持のできないために満足に性交の行えない状態〔米国NIHによる定義。日本性科学会による定義もほぼ同様である(『性なる医療』 p.213)〕、または性交時に有効な勃起が得られないため満足な性交が得られない状態、通常性交のチャンスの75%以上で性交が行えない状態〔『泌尿器科学ハンドブック』p.174 - 〕である。勃起機能障害、勃起障害、より一般的には陰萎、性的不能などとも呼ばれる。 == 概要 == 勃起困難、硬度不足などのほか、勃起の維持も診断の基準となっており、性交の途中であるにも拘らず性交渉の完了まで充分な勃起を維持できない症状、いわゆる「中折れ」もEDである〔『性なる医療』p.215〕。 本症はかつてはインポテンツ(、略称: インポ)と呼ばれるのが一般的であった。しかしながらその定義は「性欲、勃起、性交、射精、極致感のいずれか1つ以上欠けるかもしくは不十分な物」とされていた。これは現在で言うところの性機能障害に相当する症状である。また、「インポ」は多分に侮蔑的な意味を含んでいるとも取られるため、現在の日本においてはその正確な表現として勃起不全、または英語の Erectile Dysfunction を略してED(イーディー)と呼ばれることが多い〔『性機能障害と未完成婚』p.8 - p.9〕。 EDに悩む人は、加齢に伴い増加傾向にある。器質性のEDは50代以上に多く見られるが、機能性(心因性)のものは若年層にも多く見られる。2010年現在、日本を始めとする先進国では健康寿命が長い傾向があり、年齢が上がっても性交をしたいと考える老年者が増えてきたことも、近年EDが注目される要因とも考えられる〔『EDと不妊治療の最前線』p.17〕。白井将文が住民台帳からの無作為抽出で調査し、1998年、アムステルダムにおける第8回国際インポテンス学会で発表したデータによれば、その罹患率は40代前半16%、40代後半20%、50代前半36%、50代後半47%、60代前半57%、60代後半70%、である〔『性なる医療』p.214〕〔『不妊と男性』p.38、『EDと不妊治療の最前線』p.10〕。 また、「成人男性の健康と性に関する調査委員会」の報告に拠れば、20歳から39歳という若年層の4.7%が勃起不全を訴えている〔『EDと不妊治療の最前線』p.36〕。 かつては患者が非常に言い出しにくい症状であり、治療も困難であったが、後述する「バイアグラ」の出現以降、患者と医師が協力して、また同時に特にパートナー(妻)の助けも必要とせず、患者単体で治療に当たれる事から、患者もより積極的に治療に当たれる体勢が整いつつある〔『不妊と男性』p.86(2004年)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「勃起不全」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Erectile dysfunction 」があります。 スポンサード リンク
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