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動く指[うごくゆび]
『動く指』(原題:''The Moving Finger'')は、1943年に刊行されたイギリスの小説家アガサ・クリスティの推理小説。ミス・マープルが登場するマープルシリーズ長編の第3作目の作品である。 == あらすじ ==
戦時中の飛行機事故により重傷を負ったジェリー・バートンは、医者の勧めにより、静養のために妹のジョアナとリムストックの町へとやって来た。二人がリムストックに居を構えてまもなく、差出人不明の手紙が届けられる。それは、「ジェリーとジョアナが本当の兄妹ではない」という内容を下品な表現で文にした誹謗中傷の手紙だった。ジェリーはバカバカしいと思い手紙を破り捨てるも、地元の医師・グリフィスに手紙のことを打ち明ける。するとグリフィスは、リムストックでは以前から人々を誹謗中傷する怪文書が出回っていると話す。そしてこの怪文書事件は新たな悲劇を引き起こした。事務弁護士ディック・シミントンの妻であるモナが服毒自殺を遂げてしまったのだ。 手紙には、現夫のディックとの間に生まれた次男のコリンが、ディックではなく別の男との間に生まれた子供であるという内容が下品な表現で綴られていた。モナの遺体のそばには「生きていけなくなりました」というメモが残されていたことや、彼女が以前から神経衰弱気味だったことから、モナの死はこの手紙を苦にしての自殺と思われた。 さらに事件は続き、今度はシミントン家のお手伝いであるアグネスが行方不明になる。彼女は行方不明になる少し前に、リトル・ファーズ邸のメイドであるパトリッジに相談したいことがあると電話をしていたのだった。パトリッジはアグネスとお茶を一緒にという約束をしていたが、現れなかったのだという。 翌朝、ジェリーは電話のベルで目を覚ました。相手はミーガン。シミントンの妻・モナが前の夫との間に儲(もう)けた娘であった。ミーガンは慌てた口調でジェリーに「すぐに来て!」と話し、ジェリーは悪い予感を感じつつシミントン家へと向かう。その悪い予感は的中した。行方不明になっていたアグネスは、階段の下の戸棚で他殺死体となって発見されたのだった。この事態に牧師夫人は、知人のジェーン・マープルを呼び寄せた。マープルは事件の真相を探るべく、リムストックを散策することとなった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「動く指」の詳細全文を読む
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