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動物の同性愛 : ウィキペディア日本語版
動物の同性愛[どうぶつのどうせいあい]

動物の同性愛(どうぶつのどうせいあい。両性愛も含む)は、自然界において広く見られる。動物の性行動には同じ種の間でさえ様々な形態があり、その行動の動機および含意はまだ十分には理解されていない。
1999年のブルース・ベージミル (Bruce Bagemihl)の研究では、交尾に限られない、同性愛的行動が1500に近い種で観察されることが示されていて、このうち500種については十分な典拠があげられている〔Bruce Bagemihl, ''Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity,'' St. Martin's Press, 1999; ISBN 0312192398〕
。なお、本項における「動物」には人間(ヒト)は含まれない。
== 用語 ==
同性愛(ホモセクシャル)という用語は1868年にKarl-Maria Kertbenyによって造語されたものであり、本来人間の同性間に見られる性的感情および性行為を記述するためのものであった。動物について同性愛という用語を使用することには主に二つの理由から異論がある。動物の性および動物の性行動の動機となる要因についてはまだ十分には理解されておらず、また同性愛という用語には人間以外の種とは関係のない西洋の文化的含意が多く含まれているためである。それゆえ同性愛的な行動には様々な名称が用いられてきた。動物の同性愛に関しては「ゲイ」や「レズビアン」といった語は使わず、専ら「ホモセクシャル」を用いる。「ゲイ」や「レズビアン」といった単語は人間の性行動に結びついたものと考えられるためである。
動物の選好および動機は常に行動から推測されるものである。したがって、長年にわたって、同性愛という用語は動物の同性愛的行動について用いられている。最近の研究では、同性愛という用語は同性の動物間のあらゆる性行動について使われている〔Bruce Bagemihl, Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity, St. Martin's Press, 1999; pp.122-166〕〔Joan Roughgarden, Evolutions rainbow: Diversity, gender and sexuality in nature and people, University of California Press, Berkeley, 2004; pp.13-183〕〔Vasey, Paul L. (1995), Homosexual behaviour in primates: A review of evidence and theory, International Journal of Primatology 16: p 173-204〕〔Sommer, Volker & Paul L. Vasey (2006), Homosexual Behaviour in Animals, An Evolutionary Perspective. Cambridge University Press, Cambridge. ISBN 0521864461〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「動物の同性愛」の詳細全文を読む



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