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化学平衡(かがくへいこう、chemical equilibrium)とは可逆反応において、順方向の反応と逆方向との反応速度が釣り合って反応物と生成物の組成比が巨視的に変化しないことをいう。 == 例 == 例として水中での酢酸の解離を挙げる。反応式は : であり、各成分のモル濃度を [ ] で示すと平衡定数 ''Kc'' は : で表される。 このプロセスを個々の分子レベルで見ると次のようになる。 酢酸分子は水分子と衝突するとルイス塩基である水にプロトンを渡し、酢酸イオンとオキソニウムイオンとを生成する(順方向反応)。 : 一方、酢酸イオンとオキソニウムイオンとが衝突するとオキソニウムイオンはルイス塩基である酢酸イオンにプロトンを渡し、酢酸と水になる(逆方向反応)。 : 水に酢酸を投入すると酢酸は初期濃度から、酢酸イオン濃度とオキソニウムイオン濃度は0からスタートする(正確を期すと、オキソニウムイオン濃度は 10−7 mol/L ≃ 0 からスタートする)。水は溶媒でふんだんに存在するので、順方向反応は(未解離の)酢酸濃度に比例した速度で進行する。言い換えると当初は酢酸が多量で速度が早いが、酢酸濃度が減るとともにその速度を減じる。 一方、酢酸イオン濃度とオキソニウムイオン濃度は順反応が進展すると共に増加し、これらの濃度が低いために起こりにくかった逆反応も発生するようになる。言い換えると、酢酸イオン濃度とオキソニウムイオン濃度の積に比例して逆反応の速度は増加する。 順反応と逆反応の速度はそれぞれ違うので、固有の構成濃度比の処で順反応と逆反応がマクロ的に相殺することになり、これが平衡状態である。 次に温度の寄与であるが、順反応も逆反応もアレニウスの式にしたがって温度依存的に変化する、しかしその変化は同様ではないため平衡定数 ''K'' は温度に依存して変化する。 一般に解離定数(平衡定数)は p''K''a = −log10 ''K'' a の関係式で表される対数表記で表されることが多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「化学平衡」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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