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朝鮮民主主義人民共和国の政治は、建国の父とされる金日成が生み出した主体思想と、金日成の長男で後継者の金正日が打ち出した先軍政治を公式な国家の基本的な枠組としている。 ==概要== 朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法では人権の保護と民主主義的な政府について規定されているが、最も強大な権力は最高指導者を中心とした特権階級層の手中にあり、被統治者に情報統制と思想教育によって最高指導者への個人崇拝と絶対服従を強制させる人権蹂躙が行われており、全体主義的な独裁国家であると国際社会に認識されている。 最高指導者は金日成(1948年 - 1994年)、金正日(1994年 - 2011年)、金正恩(2011年 - )と世襲されており、金日成の血族は白頭血統と呼ばれ、白頭血統を持つ者及びその家族は大きな権力を有している。 1997年から先軍政治が強調されることによって、軍の地位は高められ、北朝鮮の政治体制の中枢を占めており、社会のすべての機関は軍の精神に従い、軍の方法論を受け入れることを強いられている。最高指導者の公的活動は特に注目され、出来事は軍に関連付けられる。第10期最高人民会議第1回会議において金正日が朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長に推戴され、さらに同職が「国家の最高職責」と宣言されたことによって、国家の最高軍事指導機関である国防委員会が政治の中枢として権力の頂点に立つことが確認された。9月5日、国防委員会の10人の委員すべてがトップ20以内にランク付けされ、9月9日の50回目の建国記念日には、1人を除くすべてがトップ20を占めた。 このように「先軍政治」が掲げられ、国防委員長が「国家の最高職責」と定められたことにより国防委員会が最高の権力機関と看做されながらも、憲法11条では従来どおり「朝鮮民主主義人民共和国は、すべての活動を朝鮮労働党の指導のもとにおこなう。」と定められている。また、一貫して金正日を事実上の部長に頂いた党組織指導部が、党、軍、国家などの各機関に対する思想検閲や人事査定を行ってきており、党組織指導部第一副部長の張成沢や李済剛が大いに権勢を揮って来た歴史があり、張成沢の粛清劇に党組織指導部第一副部長の超延俊が暗躍したと考えられていることから、党組織指導部こそ北朝鮮の真の権力中枢機関であり、軍に対する党の一定の支配は、先軍政治が掲げられて以降も、一貫して行われてきたとの分析もある〔拷問、犬刑、密告、政治収容所 恐怖支配強まる金正恩の北朝鮮3 産経ニュース 2013年12月23日〕〔"張成沢処刑は党組織指導部のクーデター。キム·ジョンウンかかしに転落」 2013年12月19日〕〔北、李済剛の死亡で張成沢の独走時代 デイリーNK 2010年6月3日〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「朝鮮民主主義人民共和国の政治」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Politics of North Korea 」があります。 スポンサード リンク
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