翻訳と辞書
Words near each other
・ 十代の妊娠
・ 十代大樋長左衛門
・ 十住
・ 十住心論
・ 十住毘婆沙論
・ 十余一
・ 十余三東雲の丘
・ 十余二
・ 十余二村
・ 十余島村
十便十宜
・ 十便十宜図
・ 十便十宜帖
・ 十便十宜画冊
・ 十信
・ 十倉
・ 十倉好紀
・ 十倍
・ 十億
・ 十億分率


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

十便十宜 : ウィキペディア日本語版
十便十宜[じゅうべんじゅうぎ]

十便十宜』(じゅうべんじゅうぎ)は、の劇作家李漁(李笠翁)が、別荘伊園での生活をうたった詩『十便十二宜詩』のうちの十便十宜(2つの宜の詩は見つかっていない〔レファレンス協同データベース、国立国会図書館 〕)のこと〔世界大百科事典〕。『十便十二宜詩』は、草蘆を山麓にむすんで、門をとじて閑居したところ、客の訪問を受け、静は静であろうが、不便なことが多いであろうといったのに対して、便(便利なこと)と宜(よいこと)の詩をつくってこたえたというもの。これに基づいて1771年池大雅が「十便帖」、与謝蕪村が「十宜帖」を描き、合作した画帖が「十便十宜帖」である。慣用的に「十便十宜図」とも。大雅作の「釣便」は名高い。国宝
川端康成が家を買うのをあきらめてこれを蒐集しており、現在は川端康成記念館蔵。志賀直哉は、大正時代に所有者だった松本枩蔵宅でこの実物を見て感動し、『座右宝』(自薦の美術図録。大正15年刊)のひとつに池大雅の「十便帖」を選んでいる〔。

== 十便帖 ==

池大雅図。李漁が伊園においていう「十の便利」を絵画化したもの。自然と共に生きる人間の豊かさを画面いっぱいに描きこんでいる。
*耕便(こうべん)
*汲便(きゅうべん)
*浣濯便(かんたくべん)
*潅園便(かんえんべん)
*釣便(ちょうべん)
*吟便(ぎんべん)
*課農便(かのうべん)
*樵便(しょうべん)
*防夜便(ぼうやべん)
*眺便(ちょうべん)
田を耕すに、水を汲むに、洗濯をするに、畑に水をやるに、釣りをするに、詩を吟ずるに、農を課するに、樵をするに、夜のしたくをするに、眺めるに便な生活であると詠んでいる〔: 生きられた日本の近代 2 呉谷充利 相愛女子短期大学研究論集 2000-03〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「十便十宜」の詳細全文を読む



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.