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千鳥の曲 : ウィキペディア日本語版
千鳥の曲[ちどりのきょく]
千鳥の曲(ちどりのきょく)は、吉沢検校(二世)が作曲した、(こと)と胡弓のための楽曲
==曲の概説==
幕末に名古屋、京都で活躍した盲人音楽家、吉沢検校(二世・1800年寛政12年) - 1872年明治5年))が作曲した。『六段の調』(八橋検校作曲と伝えられる)、『春の海』(宮城道雄作曲)と並んで広く知られる。明治以降の箏曲に多大な影響を与えた。同時に、胡弓本曲としても重要な位置を占める曲である。
古今和歌集』、『金葉和歌集』から千鳥を詠んだ和歌二首を採り歌とし、器楽部である「前弾き」(前奏部)および「手事」(歌と歌に挟まれた、楽器だけの長い間奏部)を加えて作曲したもので、吉沢自身が考案した「古今調子」という、雅楽調弦音階を取り入れた新たな箏の調弦法が使われている。この『千鳥の曲』と、そのあとに作られた『春の曲』、『夏の曲』、『秋の曲』、『冬の曲』(いずれも古今和歌集から歌詞を採ったもの)の四曲を合わせ、「古今組(こきんぐみ)」と呼ぶ。吉沢検校はそのあと更に「新古今組」四曲も作っている。
本来は胡弓と箏の合奏曲であるが、胡弓奏者がきわめて少ないため、吉沢検校直系の音楽団体である「国風音楽会」や、その流れを汲む芸系以外では、胡弓入り合奏はほとんど行なわれない。箏の独奏で行なわれることも多い一方、吉沢本人が胡弓パートに類似した箏の替手も作っており、箏の本手、替手による合奏が流派を越えてよく行なわれる 。また後世尺八のパートが作られ、現代ではむしろ箏に尺八が合奏されることがごく普通である。そのため、これほど著名な曲であるのに、三曲界でも『千鳥の曲』が本来胡弓、箏合奏曲であることを知らない人が非常に多い。
*検校(けんぎょう)は、室町以降江戸時代幕末まで、盲人の自治組織である当道座に属した盲人に与えられた四段階の官位の内、一番上の位。江戸時代には幕府の保護のもと、平曲(平家琵琶)、三曲地歌三味線(こと)、胡弓楽)の専門音楽家として活躍したり、また人によっては鍼灸按摩 を専業とした。塙保己一のような学者もいる。
*本曲 (ほんきょく)は、三曲の音楽において、それぞれの楽器固有の曲として作曲されたもの。本手組ともいう。例えば箏の『雲井の曲』、三味線の『琉球組』、胡弓の『鶴の巣籠』、尺八の『鹿の遠音』など。
*本手(ほんて)は、原曲の旋律パート。替手(かえて)は本手に対して合奏用に作られた対旋律パート。
*三曲は、当道座に属する盲人音楽家たちが専門とした地歌三味線、箏、胡弓の三種の楽器の総称、またそれらの音楽である地歌、箏曲、胡弓楽の総称。これらの楽器の合奏を三曲合奏という。明治以降尺八が参入して、現在では尺八も含まれる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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