翻訳と辞書 |
半保存的複製[はんほぞんてきふくせい] 半保存的複製(はんほぞんてきふくせい、''Semiconservative replication'')は、DNAの複製の様式を表す言葉。二重鎖の片方を鋳型とし、もう片方を新たに作り上げることで複製が行われる。 == 概説 == 遺伝子の本体であるDNAは、いわゆる二重らせん構造を持っている。二本のポリヌクレオチド鎖が互いに核酸塩基の水素結合によって結び付けられており、塩基の結合はG(グアニン)とC(シトシン)、A(アデニン)とT(チミン)という風に決まっている。つまり二本の鎖は互いに相補的な関係にある。遺伝子は細胞分裂の前に複製されるが、その際、二つのポリヌクレオチド鎖は互いにほどけて、それぞれを鋳型としてそれに対応する塩基を持った鎖が新たに作られる。それによって生じた二本のDNA鎖には、それぞれに一本の古い鎖と一本の新たな鎖が含まれる。 一般的に複製を作る方法を考えると、様々な方法が考えられる。たとえば、現在のコピー機の場合、原稿はそのままに、その写しを新たに作る。この場合、元の原稿は完全に保存されるので、保存的複製とよばれる。これに対して、上記のDNA複製の場合には、元の分子は残らないが、古いポリヌクレオチド鎖と新しい鎖を半分ずつに含んだものが作られるので、これを半保存的というのである。なお、DNAの合成の具体的内容に関してはDNA複製の項を参照のこと。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「半保存的複製」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|