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南極エイトケン盆地[なんきょくえいとけんぼんち]
南極エイトケン盆地(なんきょくエイトケンぼんち、英語:South Pole – Aitken basin)とは、月の裏側の南極付近にあるクレーターである〔加藤學(2009)『「かぐや」が見た月の600日』日経サイエンス、p.32〕。「エイトケン盆地」「サウスポールエイトケン盆地」とも呼ばれる場合もある。ここでは「月のかぐや」やJAXAかぐやウェブサイトなどで採用されている、南極エイトケン盆地を記事名とした。 直径約2500キロ、深さ約13キロに及ぶ規模で、月では最大、太陽系内でも最大級の大きさのクレーターである。なお、大きさは各資料によって多少のばらつきが見られ、ここでは英語版の数値を採用した。 == 発見 == 南極エイトケン盆地は月の裏側にあるため、宇宙探査機によって月の裏側の地形が明らかになるまでその存在が知られることはなかった。1959年に打ち上げられたソ連の宇宙探査機ルナ3号によって初めて月の裏側の写真が撮影され、初期の宇宙探査機によるデータから1962年、南極エイトケン盆地のある付近に巨大な衝突地形が存在する可能性が指摘されていた。1960年代中頃、ルナ・オービター計画によって南極エイトケン盆地の存在が次第に明らかとなり、アポロ計画に伴う月探査の中で南極エイトケン盆地は広く知られるようになった。そして1978年、アメリカ地質調査所によって公表された地質図の中で、南極エイトケン盆地は月の裏側の南緯20度付近から南極点付近までを占める、直径約2500キロの太陽系内でも最大級のクレーターであることが明らかになった。その後1994年に打ち上げられたクレメンタインのレーザー高度計によって、南極エイトケン盆地の巨大な衝突地形がよりはっきりと示された〔加藤學(2009)『月の謎を解く探査機「かぐや」』日経サイエンス、p.14〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「南極エイトケン盆地」の詳細全文を読む
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