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単一民族国家[たんいつみんぞくこっか]
単一民族国家(たんいつみんぞくこっか)とは単一の民族からなる国家のことである。言い換えると少数民族をもたない国家という事である。対義語は多民族国家である。ただし他民族が存在していても単一の民族の文化や言語や価値観を前提として国の執政がとられる場合も単一民族国家であると捉えることができる。 ==単一民族国家の例==
国内に居住する全ての人間が単一民族に属するという、厳密な意味での単一民族国家は世界に存在しない。同一民族の割合が全人口の大多数(約95%以上)を占める国家をあげれば日本、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、アイスランド、ポルトガル、アイルランド、アルバニア、ポーランド、イエメン他、南太平洋諸島のポリネシア系の島国などが挙げられる。ポーランドは第二次世界大戦前はドイツ系、ユダヤ系、ウクライナ系の少数民族を多く有した多民族国家であったが、第二次世界大戦時にナチスによるホロコースト、戦後のソ連軍やポーランド政府によるドイツ系国民の強制追放などで現在ではポーランド系が97%となっている。 民族の概念が政策的に希薄にされている国もある。トルコでは民族主義が憲法に規定されているため非トルコ系(クルド人など)などの異民族に対する同化主義が国策として奨励されている。先進国では民族間の融合を強力に推進しているフランスでは特に同化主義の理念が強く、アルザス人(ドイツ系フランス人)・プロヴァンス人・ブルターニュ人・コルシカ人などの少数民族ないし少数言語集団を強力にフランス人に統合してきた。さらに、イタリア・ポーランドなどからの移民を受け入れたが、彼らもほぼ完全にフランス人に同化している。しかし、近年増加しているアラブ系など非白人系は必ずしも同化がうまくいっていない。EUでヨーロッパ地方言語・少数言語憲章が作成されたがフランスの最高裁判所はこれを批准することは違憲であるとの判断を下している。さらにフランスでは国民はすべてフランス人であるとの主張のもとに人種・民族別の人口統計を収集することが法律で禁止されている〔" It is forbidden by law to collect statistics referring to “racial or ethnic origin”."〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「単一民族国家」の詳細全文を読む
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