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単性説[たんせいせつ] 単性説(たんせいせつ、Monophysitism)あるいは単性論(たんせいろん)とは、キリスト論において用いられたキリスト教用語で、受肉したイエス・キリストが単一の性(natura)のみを有するという説・論。"Monophysitism"の語源はギリシャ語で1つを意味する「mono」と本性を意味する「Physis」という言葉である。カルケドン公会議で採択された、キリストは神性と人性という二つの本性を持つという立場(両性説)によって否定された立場である〔『キリスト教大辞典』(144頁、321頁、322頁、教文館、昭和52年改訂新版第4版)〕。 == 概要 == もともと単性説はネストリウス派の思想に対抗する形でエジプトを中心に盛んになったが、カルケドン公会議で退けられた。後に単性説の変形ともいうべき単意説の思想が起こった。これはもともと単性説とカルケドン派の立場を結びつけるために考え出されたものであったが、いくたびかは東ローマ帝国皇帝の支持を受けながらも、これも結局退けられた。
4世紀に起こったアポリナリオス主義も単性論の傾向を有するか、もしくは単性論の一種と看做されることがあるが〔Monophysitism - OrthodoxWiki 〕、単性論が明確な主張となったのは以下二つのうち前者を主張したエウテュケス(378年頃 - 453年頃)からであるとされる〔〔フスト・ゴンサレス 著、鈴木浩 訳『キリスト教神学基本用語集』p176 ISBN 9784764240353 においては、エウテュケスが最初に単性論を提起した人物とされている。〕。 *エウテュケス主義(Eutychianism) - キリストの人性は二つの性から成るが、受肉による合一以降、人性は神性に融合し、摂取され、単一の性になったとする〔。 *一性論(合性論)(Miaphysitism) - 非カルケドン派による主張内容〔シリア正教Q&A 〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「単性説」の詳細全文を読む
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