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単相3線式(たんそうさんせんしき)とは、「単三」「単3」とも略称され、単相交流電力を3本の電線・ケーブルを用いて供給する低圧配電方式である。50kVA以下の配電線・引込み線、短距離の構内幹線などに用いられる。低容量の配電に向く方式のため日本においては一般住宅用として普及しており、単相3線式で受電する家屋では屋内に設置する分電盤も単相3線式で構成される。単相3線式で受電した場合、旧来の商用電源電圧である100Vに加え200Vを容易に取り出すことができ、後述する200V用家庭用電気機械器具普及の前提となる配電方式である。 == 概要 == 発電所で作られた電気は変電所から変電所へと送られる間により低い電圧へと変圧された後、最終的には末端の変圧器である柱上変圧器や地上機器トランス(パッドマウント変圧器)で一般家庭向けの電圧に変圧される。 その際、日本の一般家庭で通常使われる100Vに変圧するのではなく、その倍の200Vとし、変圧器の二次側(需要家側)巻線の両側からL1(赤)、L2(黒)として電線を引き出して200Vを取り出すのであるが、巻線の中央からも電線を引き出して中性線(N、電線被覆色は白)とし、N - L1間、N - L2間からはそれぞれ半分の電圧である100Vを取り出すことが可能である。NとL1から取り出した100V(第1相)と、NとL2から取り出した100V(第2相)とは互いに逆位相である。 この単相交流変圧器の二次側巻線の中央からもう一本の線を引き出すことで、複数の電圧を取り出すことができる点が、単相三線式の特徴である。 1980年代以降、一般家庭でも電力使用量が増える傾向にあり、200Vの電気機器が設置されることが増えている。既存の100V機器をそのまま使用しながら、200Vの高容量機器も使える利点から、単相三線式配線への移行が進められている。家庭用の200V機器の例としては、高出力のルームエアコン、電熱利用の衣類乾燥機、床暖房、IH調理器、電気温水器などがあげられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「単相3線式」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Split-phase electric power 」があります。 スポンサード リンク
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