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数学の実解析の分野における単関数(たんかんすう、; 単純函数)とは、実数直線の部分集合上の(十分に「良い」 - 正式な定義は下節を参照)実数値関数で、有限個の値しか取らないもののことを言う。実践的な場面においては例外なくそうであることから、単関数は可測であることが要求されることもある。 基本的な単関数の一例として、半開区間 [1,9) 上で定義された床関数が挙げられる(これは のいずれかの値しか取らない)。より発展的な例として、実数直線上のディリクレ関数は、有理数に対しては 1 となり、その他の値に対しては 0 となる(すなわち「単関数」が「単純」であるというのは、技巧的な意味合いにおいてであって、一般的な話し言葉とは幾分食い違いがある)。また、すべての階段関数は単関数であることにも注意されたい(任意の単函数を階段函数と呼ぶ場合もある〔伊藤『ルベーグ積分入門』p.60〕)。 単関数は、ルベーグ積分などの積分の理論の発展の第一段階において使用される。なぜならば、単関数に対して積分の定義を構築することは非常に容易なことであり、単関数の列を用いることで、より一般の関数を近似することが直ちに可能であるからである。 == 定義 == きちんと述べれば、単関数とは可測集合の指示関数の有限な線型結合のことである。より正確に述べれば、集合 ''X'' 上の実数値単関数とは、1''A'' を ''A'' の指示関数として、''X'' の有限分割 : と、適当な実数の定数 α1, …, α''n'' をとって : なる形に表すことのできる関数 ''f'': ''X'' → R を言う。しばしば、α''i'' の中に、±∞ なる値を許容する(拡張実数値単関数)。また上記の定数を複素数にとれば、複素数値単関数も定義できる。 単関数を可測空間 (''X'', Σ) 上で考えるとき、この形の単関数が Σ-可測であるための必要十分条件は、任意の ''A''''i'' が Σ に属することである。従って可測関数のみを考える場合には、単関数を「互いに交わらない可測集合の有限列 ''A''1, …, ''A''''n'' ∈ Σ で、それらの和が ''X'' を被覆するもの」に関する指示関数の線型結合として定める。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「単関数」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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