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博物館動物園駅 : ウィキペディア日本語版
博物館動物園駅[はくぶつかんどうぶつえんえき]

博物館動物園駅(はくぶつかんどうぶつえんえき)は、かつて東京都台東区上野公園にあった、京成電鉄本線
1933年昭和8年)の京成本線開通に合わせ、東京帝室博物館東京科學博物館恩賜上野動物園東京音樂學校、東京美術學校などの最寄り駅として開業した。しかし、老朽化や乗降客数の減少が響いたため、1997年平成9年)に営業休止〔、2004年(平成16年)に廃止となった。廃止後も駅舎やホームは現存する。
== 駅構造 ==
相対式ホーム2面2線を有していたが、同一位置ではなく、上下線で互い違いにホームが設置されていた。改札口は上りホーム側に設置されていた。地上の出入口は、皇室用地だった東京帝室博物館(現・東京国立博物館)の敷地内に建設されたものと、上野動物園旧正門へ続くものの2か所があった。
前者は中川俊二設計で、国会議事堂中央部分のような西洋様式の外観が特徴で、国会議事堂よりも建築時期は古く、営業休止時まで供用されていた。後者は、昭和40年代に現行の動物園正門が開設されたことで人の流れが変わり、まもなく閉鎖された。閉鎖後は東京都美術館の資材倉庫として利用されている。
地下の壁面には東京芸術大学の学生が描いたとされる「ペンギン」「ゾウ」の絵画がある。最後まで木製の改札ラッチが使われていたように、大規模な改修を受けなかったため、昭和初期のレトロな雰囲気を色濃く残していた。また、自動券売機が設置されなかったため、当駅発行の乗車券は駅員による手売りであり〔、1980年代まで硬券だった。他社線への連絡乗車券は発売されていなかった。
ホームや通路は薄暗く、壁はむき出しのコンクリート、さらには戦前戦中戦後にかけての長い営みを経てところどころで煤けていた。改札からホームへ向かう階段の途中にトイレが設置されていた。
当駅の休止にあたって「記念乗車券(ありがとう博物館動物園駅 営業休止記念乗車券)」が発売された。5枚セットの各硬券乗車券には、ホームや改札、ペンギンの絵画など、当駅の特徴あるイメージが添えられていた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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