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原始惑星[げんしわくせい] 原始惑星(げんしわくせい Protoplanet)とは、惑星系が誕生する過程で原始惑星系円盤の中に形成される天体である。「惑星の胚子」(planet embryo) が特に大きく成長したもので、大きさは地球の月程度と考えられている。一般的な理論では、原始惑星は、キロメートルサイズの微惑星が衝突・集積して形成されると考えられている。原始惑星同士は互いの重力の影響で軌道交差を起こし、巨大衝突を経て最終的に惑星になるとされている。 == 概要 == 太陽系が形成されるとき、まず微惑星の衝突合体により数百個の「惑星の胚子」が形成された。これらの天体は10 から 10 kgの質量、2,000-3,000kmの直径で、現在の冥王星に相当するサイズだったと考えられている。その後約1億年の間に惑星の胚子は互いに衝突を繰り返し、次第に数を減らしながら巨大な惑星の胚子(原始惑星)となった。地球型惑星形成の最終段階では比較的少数の原始惑星が巨大衝突を起こし、現在の惑星になったと考えられている 。 原始惑星が惑星に成長する過程で、原始惑星の内部は溶融し、内部構造の分化が起きると考えられている。放射性元素の崩壊や隕石の衝突などがその熱源である。地球に落下した隕石の組成を調べることで、小惑星の一部も分化を経ていたことが分かっている。 ジャイアント・インパクト説では、地球の月は、テイアと名づけられた仮説上の原始惑星が、原始地球に衝突して形成されたと説明される。 原始惑星という言葉はもともとは惑星形成論で使われる用語だが、現在の太陽系に存在する準惑星ケレスや、小惑星パラス・ベスタを原始惑星と呼ぶこともある。これは、これらの小天体を原始惑星の生き残りとみなしたものである。他の準惑星も、同様の理由で原始惑星と呼ばれることがある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「原始惑星」の詳細全文を読む
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