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原子価説 : ウィキペディア日本語版
原子価[げんしか]
原子価(げんしか)とはある原子が何個の他の原子と結合するかを表す数である。
中学高校で化学を学習する初期、もしくは初心者に対して「"手"の数」と解説されるものである。元素によっては複数の原子価を持つものもあり、特に遷移金属は多くの原子価を取ることができるため、多様な酸化状態や反応性を示す。
== 歴史 ==

=== 化合物 ===
定比例の法則の確立によってある化合物に含まれる元素の質量の比は恒に一定であることが示された。ジョン・ドルトンはこれを説明するために原子の概念を導入し、ある化合物に含まれる各元素の原子の数の比は恒に一定となるという考えを示した。この考えに基づいて様々な化合物の組成式を調べていくとその組成に法則性があることが分かってきた。例えばある金属原子に酸素原子が結合する場合、その数は塩素原子が結合する数の半分となる。
そこで水素原子や塩素原子を基準として、これら何個と結合できるかとして原子価の概念が確立した。
原子価の概念は化学結合論とともに発達してきた。イェンス・ベルセリウスハンフリー・デービーの電気分解の実験から、原子はプラスあるいはマイナスのある量の電荷を持っていると考えた。そしてプラスの電荷を持つ原子とマイナスの電荷を持つ原子が、全体の電荷が0となるようにクーロン力によって結びついて電気的に中性な化合物を構成していると考えた。この考えによれば個々の原子の持つ電荷の大きさ、すなわちイオン価により、他の何個の原子と結合するか、すなわち原子価が決定されることになる。当時知られていた化合物は無機化合物が大部分であったのでこの考え方は広く受け入れられた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「原子価」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Valence (chemistry) 」があります。



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