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放射性崩壊[ほうしゃせいほうかい] 放射性崩壊(ほうしゃせいほうかい、)または放射性壊変(ほうしゃせいかいへん)とは、構成の不安定性を持つ原子核が、放射線(α線、β線、γ線)を出すことにより他の安定な原子核に変化する現象の事を言う〔放射性崩壊は、E. Rutherford and F. Soddy(1903)において初めて導入されたと言われる。〕。放射性物質が放射線を出す原因はこの放射性崩壊である。 == 概要 == 原子核は+電荷を持つ陽子と電荷を持たない中性子で構成されており、これら陽子と中性子を総称として核子と呼ぶ。原子核の核子と核子はごく近い距離では引力が働き核子同士を結びつけるが、陽子同士の間には電磁気力として長距離的な斥力が働いているため、陽子と中性子のバランスによっては原子核は不安定性を抱えてしまう。原子は、その原子核の不安定性を解消するため放射性崩壊という原子核の崩壊現象を起こして安定な構成の原子に変化する。なお、放射性崩壊に際しては放射線が放出される。 放射性の原子が安定した原子に変化するためにとる崩壊で最もよく見られるのはベータ崩壊である〔質量数(原子核を構成する陽子の数と中性子の数の和)の比較的小さい(約80以下)放射性原子は、ほとんどすべてベータ崩壊によって安定した原子に近づこうとする。マルコム-ローズ(1981) p.2〕。 しかしながら、ベータ崩壊は原子核の核子の数を変化させないため、核子の数が多すぎるために原子核が不安定となっている場合はベータ崩壊だけでは安定にはなれず、2個の陽子と2個の中性子からなるヘリウム原子核 4He (アルファ粒子)を放出する崩壊であるアルファ崩壊で安定になろうとする〔マルコム-ローズ(1981) p.6〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「放射性崩壊」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Radioactive decay 」があります。
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