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参議院改革論 : ウィキペディア日本語版
参議院改革論[さんぎいんかいかくろん]
参議院改革論(さんぎいんかいかくろん)は、参議院について独自性・自主性を高め、存在意義を強めようという主張である。議長の諮問機関として参議院改革協議会が院内に設置されている。
== 参議院改革論の理由==
参議院改革論が叫ばれる主な理由は、二つの理由による。一つは、参議院の審議が衆議院のそれと似たものであって独自性が発揮できないという理由であり(カーボンコピー論)、もう一つは、いわゆるねじれ国会によって国会の意志決定が遅滞するというものである。自民党が安定的に政権を維持していた時代は、前者が強調され、ねじれ国会においては後者が強調される傾向にある。これはシェイエスの言葉とされる、「両議院が対立すると、これほど有害なことはないし、同じ議決となれば、これほど無駄な審議はない。」という両院制に対する批判で表される。ただし、シェイエスらがフランス革命期に作った一院制の議会である国民公会は暴走を起こし、政敵である少数派を次々に死刑にする恐怖政治を引き起こしている。恐怖政治はテルミドールのクーデターにより終結させられ、一院制の国民公会はわずか3年でなくなり、その後できた共和暦3年憲法では、恐怖政治への反省から、二院制の議会が作られている。また、シェイエスのこの批判は貴族院のような特権的第二院に対するものであり、参議院など直接公選の第二院に対する批判としては妥当ではないとする指摘もある。
日本国憲法の衆議院の優越、参議院の半数ずつの改正などの規定が、参議院を特徴づけるが、その存在意義は明らかではない。したがって、参議院の実質的意義は、国会内外での議論に委ねられている。
参議院の改革には、党籍離脱や党議拘束に関する政党内の改革、院内規則および国会法の改正などによる院内および国会制度の改革、公職選挙法の改正による選挙制度の改革、憲法の改正による改革などさまざまな方向性がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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