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双節棍 : ウィキペディア日本語版
ヌンチャク[ぬんちゃく]

ヌンチャクは、琉球古武術やフィリピン武術などで用いられる武器の一つ。形状は2本の同じ長さので連結したもので、本来定寸はないが一般的には棒の長さ25~45cm程度、太さは24mm~36mm程度、連結する紐や鎖の長さ10~18㎝前後で全長70~100㎝程度のものが多い。振り回して相手を殴打したり、短棒として片手あるいは両手持ちで「受け」「打ち」や「突き」に用いられ、連結部分で相手の腕や棒を絡め取って関節を極めたり投げたり、締める技もある。沖縄でも本部御殿手のように流派によってはヌウチクなどとも呼ばれ、フィリピンではタバクトヨク、中国語では双節棍(福建語の発音はヌンチャクン)、両節棍、双截棍とも表記される。フィリピン出身の武術家ダン・イノサントからフィリピン武術カリのタバク・トヨクを学んだブルース・リーの映画によって世界に広く知られるようになった。
== 起源 ==
ヌンチャクは沖縄古武術の武器として知られるが、起源には諸説がある。日本発祥というのは根拠が亡く、中国福建語の双節棍(ヌンチャクン)が琉球に伝わったらしい。沖縄では馬具ムーゲー」からの発生説が一般にはよく知られているが、他にも脱穀用具「車棒(くるまんぼう)」からの発生説などもあった。ヌウチクと発音する流派もあるが、60以上に分かれるという福建語の方言起源なのか、沖縄での訛りなのかは不明である。
フィリピン武術の「カリ・エスクリマ」でも使われている。フィリピン武術の歴史は古く1300年代後半には既に存在していたと言う記録も残っている。15世紀にフィリピンはスペインの侵略で植民地となり、禁武政策がとられたため、民衆はカリを儀式の踊りに組み込んで伝承させたという説もある。しかし、現在のカリ、エスクリマ、アーニスなどと呼ばれるフィリピン武術は、南部のミンダナオ島やスールー諸島のイスラム系民族(非常に戦闘力の高い勇猛な海賊でもあった)に対抗させるため、スペイン武術のエスパダ・イ・ダガ(短剣と刀の二刀を操る剣術)などを教えたのが基礎になったことがわかっている。もちろん、それ以前にも土着の武術はあったし、貿易で訪れたり住み着いた明(中国)や日本の武術も流入していたはずである。
カリではヌンチャクのことを「タバク・トヨク」 と言い、他のカリの棒術と同じくグルグル振り回しながら操る。中国の梢子棍フレイルと同様に長い棒の先に短い棒をつないだ形状で、そこから派生したという説もあるが、確証はない。梢子棍と同じ構造の脱穀用農具の殻竿(沖縄では車ん棒)を武器にした例は江戸後期の日本にもあったが、そもそも東南アジアや鹿児島などには大きさは異なるものの、紐の短いヌンチャクと同じ形をした穀物の脱穀具も存在した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ヌンチャク」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nunchaku 」があります。



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