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数学で、ベクトル空間 ''V'' 上の双線型形式(そうせんけいけいしき、)とは、双線型写像 のことを言う。ここに ''F'' はスカラーの体(基礎体、係数体)である。すなわち、双線型形式は函数 であり、引数に対してそれぞれ線型写像となっている函数を言う。 * ''B''(u + v, w) = ''B''(u, w) + ''B''(v, w) * ''B''(u, v + w) = ''B''(u, v) + ''B''(u, w) * ''B''(λu, v) = ''B''(u, λv) = λ''B''(u, v) 双線型形式の定義は、線型写像を加群の準同型に置き換えることで、可換環上の加群へも拡張できる。また、''F'' が複素数体 C の場合には、双線型形式ではなく半双線型形式(sesquilinear form)(双線型形式と似ているけれど、一方の引数に関して線型かつ他方の引数に関して(conjugate linear) となるような写像)を考えるほうが自然である。 ==座標による表現== ''V'' ≅ ''F''''n'' は ''n''-次元ベクトル空間で がその基底を与えるものとする。''n'' × ''n'' 行列 ''A'' は ''A'' = (''B''(e''i'', e''j'')) で定義され、ベクトル v, w をこの基底に関して表す ''n'' × 1 行列をそれぞれ ''x'', ''y'' であるとすれば : が成り立つ。別な基底 を取るとき、正則線型変換 ''S'' ∈ ''GL''(''n''; ''F'') が存在して : ..., f''n'' = ..., e''n'' ''S'' と書けるから、同じ双線型形式のこの基底に関する行列表現は、''S''T''AS'' により与えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「双線型形式」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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