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反応機構(はんのうきこう、reaction mechanism)とは、ある化学反応において出発物質がどのような過程を経て最終生成物に変化していくかを指す。 反応経路(はんのうけいろ、reaction pathway)と呼ばれることもある。なお反応経路の語は反応機構を意味する以外に、原料物質から最終目的物に到達するまでの一連の化学反応の組み合わせを指す場合があるが、この用法ではその一連の化学反応を合成、代謝などに位置づけて合成経路、代謝経路といった用語を使う方が曖昧さが無くてよい。 反応機構は大きく分けて2つの要素からなる。 1つは出発物質が途中にどのような物質を経て最終生成物に至るかである。 この途中に経る物質を反応中間体という。 もう1つは出発物質が反応中間体、そして最終生成物に至る各反応段階において、原子同士が化学結合を生成したり開裂させたりする際にどのようにして結合が生成・開裂していくか、すなわち遷移状態がどのような形態をとっているかである。 反応機構の物理化学的解釈は記事 遷移状態理論、分子動力学に詳しい。 ==単純反応== 化学反応のうち、途中に反応中間体を経ずに直接に最終生成物が生じる反応を単純反応(たんじゅんはんのう)という。 単純反応の代表的な例としてはSN2反応が知られている。 : SN2反応反応においては反応速度がそれぞれ求電子剤 RCH2X、求核剤 Nu- それぞれの濃度に比例する。 この実験事実はSN2反応反応が単純反応であることと矛盾しない(ただし単純反応でなくともこのようになる可能性はある)。 またSN2反応反応ではワルデン反転が起こる。 これを説明するには、SN2反応の遷移状態において求核剤 Nu- は求電子剤の炭素に対して反応で脱離する基Xの反対側から結合を生成しなければならない。 このように一般的に正しいと考えられている反応機構は反応速度式や立体選択性といった実験事実を矛盾無く説明できるようなものである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「反応機構」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Reaction mechanism 」があります。 スポンサード リンク
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