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古シベリア諸語(こシベリアしょご)は、シベリアで話されている孤立した言語をまとめて指す用語である。古アジア諸語、旧シベリア諸語、旧アジア諸語、オホーツク諸語ともいう。 現在のシベリアでは主としてツングース諸語やテュルク諸語が話されている(さらにロシア語に代わりつつある)が、それ以前には古シベリア諸語が広く話されていたかもしれない。たとえば、文献ではテュルク系を話していたとされるメルキト部族などは、それ以前は別の言語を話していた可能性がある。 == 主な4語族 == 次の4つの語族にまとめられるが、それらの間の関係は知られていない。 ; チュクチ・カムチャツカ語族 : シベリア東端部のチュクチ半島やカムチャツカ半島などで使われている。チュクチ語とそれに近いコリャーク語(コリャーク)、アリュートル語、ケレク語、さらに、別系説もあるが離れた言語としてイテリメン語(カムチャダール語)がある。いずれも話者は数千人以下。ケレク語は絶滅に瀕しており、カムチャダール語も話者は100人以下に減っている。 ; ユカギール語族 : シベリア北東部、コリマ川とインディギルカ川の下流域で2つの言語が用いられている。この他さらに内陸・東側で用いられたChuvantsyなどの言語は絶滅した。ウラル語族と関係があると考える人もいる。 ; ニヴフ語 : アムール川下流域から樺太に住むニヴフ人の言語。アイヌ語および日本語との関係が議論されているが系統は不明。チュクチ・カムチャツカ語族との関係を考える人もいる。 ; エニセイ語族 : エニセイ川中流域で話されているケット語は、古くはユグ語などいくつかの言語(死語)とともに小さい語族をなしていたと思われる。かつてシナ・チベット語族やブルシャスキー語との関係が考えられたこともある。 : 2008年にエドワード・ヴァイダによりエニセイ語族とナ・デネ語族(アラスカ・カナダで話されているトリンギット語、イヤック語、アサバスカ語族が含まれる)が同系統であることが明らかにされた。これは動詞形態論や音韻の比較による厳密な方法論に基づくもので、多くの言語学者から支持を得、この2つの語族を合わせたデネ・エニセイ語族が提案されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「古シベリア諸語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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