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古代エジプト建築 : ウィキペディア日本語版
古代エジプト建築[こだいえじぷとけんちく]

古代エジプト建築古代エジプトにおける建築である。歴史上最も他の文明に影響を与えた文明である古代エジプトは、ナイル川の川岸に多様な建築物と巨大な記念碑を極めて多数建造した。それらの中で最も巨大で有名なものはギザのピラミッドギザのスフィンクスである。
== 特徴 ==
乾燥気候のエジプトでは森林が発達せず、木材は不足気味だった。このため、古代エジプトで主に用いられていた建築素材は 日干しレンガの2つであり、石は主として石灰岩と相当な量の砂岩花崗岩が用いられていた。 エジプト古王国前期から、石は主に墓所神殿を作るために保存されており、一方で煉瓦は高貴な宮殿や要塞、神殿区域や街の壁、あるいは寺院複合体の中にある補助的な建物を作るために用いられていた。ピラミッドの中心にはすでにその地域で切り出されていた石が使われていた一方、石灰岩は現在は侵食されてないもののピラミッドの表面を装飾し、なめらかに整えるために乾季にナイル川の反対の岸から切り出され、船で運ばれ、ピラミッド表面に配置されていた。

古代エジプトにおいて、家は日干しレンガで造られていた。 ナイル川から採取した泥を型に流し込み、適度な硬さになるまで熱い太陽の光に晒して乾かした後、建材に用いた。
多くのエジプト文明の都市はナイル谷の耕作地域にあり、1000年にわたって徐々に隆起してきた川床として恒常的に洪水の被害を受け、あるいは建物の素材であった土レンガが農民に肥料として用いられたために現存していない。それ以外の都市は新たな建物が古代のものの上に築かれているために現在は見ることができない。しかし幸運なことに、エジプトの暑く乾燥した気候のおかげで一部の土レンガの遺構は保存されている。ディール・エル=メディナの集落やカフン〔W. M. Flinders Petrie, ''Kahun, Gurob, and Hawara'', Kegan Paul, Trench, Trübner, and Co., London 1890〕にあるエジプト中王国の街、ブヘン〔Charles Gates, ''Ancient Cities: The Archaeology of Urban Life in the Ancient Near East and Egypt, Greece and Rome'', Routledge 2003, p.101〕とミルギッサの要塞がその例として挙げられる。また、多数の神殿や墓所がナイル川の洪水の影響を受けない高台に建てられていたり、石で作られていたために現在も残っている。
以上の記述からも示唆されるように、我々の古代エジプト建築に対する理解は、主に宗教的な遺跡 に基づいているものである。厚く傾斜がありほとんど開口部を持たない壁によって特徴づけられる大規模な建造物は、土壁において十分な堅牢性を得るために用いられていた建築法に影響を受けた可能性がある。同様にして、彫刻が施され、平たく設計された石造りの建物の表面装飾は土壁装飾から着想を得たものかもしれない。アーチ構造はエジプト第4王朝の時に発達、普及したが、あらゆる記念碑的建築物にはまぐさ石構造が用いられている。まぐさ石構造とは、外部の壁と狭い間隔に設置された支柱によって支えられた巨大な石のブロックでできた平らな屋根のことである。
建物内はと同様に、外壁あるいは内壁はヒエログリフや図示された色とりどりのフレスコ画や彫刻で一杯であった。 エジプトの装飾におけるモチーフの多くは、スカラベや神聖な甲虫、光球ハゲワシのようにシンボル化されたものである。 その他の一般的なモチーフの例として挙げられるのはヤシの葉やパピルススイレンのつぼみや花である。 ヒエログリフ は歴史的な出来事や呪文を記録するため、または装飾的な目的のために彫られた。加えて、これらのフレスコ画や彫刻のおかげで我々は古代エジプト人の生活、身分、戦争、信仰について知ることができる。このことは特に近年古代エジプトの貴人の墓所を発掘する際に顕著に実感される。
古代エジプトの神殿は至点分点といった各出来事の瞬間に正確な計測を必要とする天文学的に重要な出来事に基づいて整然と配置されていた。最も重要な神殿における計測は儀式としてファラオ自身が行った。〔"Temples aligned with the stars", ''New Scientist'' 2724 (5 Sep. 2009), p. 7; see also J. Belmonte & M. Shaltout, "Keeping Ma’at: an astronomical approach to the orientation of the temples in ancient Egypt", ''Advances in Space Research'' (August 2009) 〕

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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