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数学、とくに代数学における可逆元(かぎゃくげん、)または単元(たんげん、)とは、一般に代数系の乗法と呼ばれる二項演算に対する逆元を持つ元のことをいう。 == 定義 == いくつかの冪等元を持つ半群 ''S'' について、''S'' の元 ''a'' は ''S'' の元 ''b'' と冪等元 ''e'' が存在して ''ab'' = ''e'' となるとき ''e'' に対する右可逆元であるといい、 ''S'' の元 ''c'' と冪等元 ''e''′ が存在して ''ca'' = ''e''′ となるとき ''e''′ に対する左可逆元であるという。''a'' が冪等元 ''e'' に対して左可逆元かつ右可逆元であるとき、''a'' は ''e'' に対する可逆元であるという。''M'' が単位的半群であるとき、その単位元に対する(左、右)可逆な元をそれぞれ(左、右)単元 と呼ぶ。 群や単位的半群に対しては、それを半群と見るとき、その元が正則(一般化可逆、擬可逆)元であること、単位元に対する可逆元であること、および単元であることの概念は一致する。 半群 ''S'' はその任意の元が(左、右)可逆元であるとき、(左、右)可逆半群であるという。 逆半群(任意の元が(一般化)逆元を唯一つもつ半群)や左群(任意のふたつの元 ''a'', ''b'' に対して ''ca'' = ''b'' となる元 ''c'' が唯一つ存在する半群)、右群(任意のふたつの元 ''a'', ''b'' に対して ''ac'' = ''b'' となる元 ''c'' が唯一つ存在する半群)などはすべて可逆半群である。 半群 ''S'' に冪等元 ''e'' が存在するとき、''e'' に関する可逆元の全体は ''e'' を単位元として含む ''S'' の極大部分群を成す。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「可逆元」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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