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右手系 : ウィキペディア日本語版
右手系[みぎてけい]


右手系(みぎてけい、)または正系(せいけい、)は、線型代数学における座標系で、右手の法則right-hand rule)に従うものを指し、左手系と区別される。多くの分野では右手系が標準とされ、左手系は非標準的とされる〔ただし測量航海術地理学などの分野はこの左手系の使用は標準的であり、北基準式で、''x'' 軸が北方向(緯度の正方向であり方位角の基準方向)、''y'' 軸が東方向となる(→平面直角座標系)。〕。
右手系・左手系という性質は、直交座標系とは限らない座標系に対しても考えられる。より抽象的には、順序付けられた基底に対して定義される。また、3次元に限らず、2次元以上の任意の次元ユークリッド空間に対しても定義される。
== 定義 ==
''n'' ≥ 2 とする。''n'' 次元ユークリッド空間 R''n'' において、''j'' 番目の座標が 1 でその他が 0 であるベクトルを、''e''''j'' と表すこととする。<e1, …, e''n''> は、R''n'' の標準的な基底である。任意に2通りの基底 ''A'' := <a1, …, a''n''> と ''B'' := <b1, …, b''n''> を取ったとき、その間の変換行列正則行列となる。その行列式であるときに ''A'' と ''B'' は同値であるとして同値関係を定義すると、基底全体の集合はちょうど2つの同値類に類別される。標準的な基底と同値である基底は右手系であるといい、同値でない基底は左手系であるという。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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