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吃音者 : ウィキペディア日本語版
吃音症[きつおんしょう]

吃音症(きつおんしょう、)とは、言葉が円滑に話せない疾病、または障害である。「発語時に言葉が連続して発せられる」、「瞬間あるいは一時的に無音状態が続く」などの症状を示す。WHO(世界保健機関)の疾病分類「ICD-10では、「会話の流暢性とリズムの障害」「吃音症」に分類され、米国精神医学会の2013年発表DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)では「Childhood‒Onset Fluency Disorder(Stuttering) 小児期発症流暢症/小児期発症流暢障害(吃音)」と表現されている。日本国内においては「どもり」「吃音」とも言われているが、特に近年「どもり」は差別用語放送禁止用語とみなされており、公の場で使われなくなってきている。

吃音の原因には、児童の発達性のものと、後天的なもの(たとえば頭部外傷)が挙げられる〔。発達性の吃音は、2歳で発生することが多く、成人では0.8〜1.2%〔〔、学齢期の子供で約1.2%、5歳までの子供では約5%が吃音者であるといわれ、その4分の3のケースは治療の有無にかかわらず時間と共に解決する〔〔。子供の頃は本人が気づいていない場合も多い。吃音の程度やどもりやすい言葉や場面には個人差がある。緊張していたり朗読や電話の応対をしたりする、「あいさつ」などの日常よく使う言葉など、どもりやすい傾向があるとされる。
吃音の症状や悩みを改善する方法は何通りか提案されているものの、吃音症が原因不明であるため決定的な治療法がない(後述)。吃音症でも特に重度で症状が固定化している場合、自殺率等も高いため、吃音を障害認定している国もある。例えば、アメリカでは連邦障害者法、ニュージーランドでも法律により障害として扱われる。ドイツでは重度の吃音に限り、障害認定を受けることができる。このように、法的に吃音症患者を保護する体制作りが各国で求められている。日本国でも吃音に対する社会保障がある。2005年より吃音が発達障害者支援法に含まれるようになった。精神障害者保健福祉手帳を希望すれば取得できる障害者である。
== 症状==

突然、特定の言葉が発しにくくなる疾病で、原因は特定されていない。まわりに人がいなければこのようなことはなく、流暢に言葉が出る場合もあれば、独り言でも吃る場合もある。非吃音者があせって早口で話す時に「突っかかる」こととは異なる。テレビ番組の出演者が使う「噛む」こととも異なる。
一般的に吃音には、次の五つの段階がある。
: 第1段階 - 難発。吃音発生時
: 第2段階 - 連発。本人にあまり吃音の自覚のない時期。
: 第3段階 - 連発。伸発。本人が吃音を気にし始める時期。次第に語頭の音を引き伸ばすようになる。
: 第4段階 - 難発。吃音を強く自覚するようになる時期。伸発の時間が長くなり、最初の語頭が出にくい難発になる。時に随伴運動が現われる。
: 第5段階 - 吃音のことが頭から離れず、どもりそうな言葉や場面をできるだけ避けたり、話すこと自体や人付き合いを避けたりする。
なお、『連発 → 伸発 → 難発』へと順番に移行していくものではなく、『難発 → 連発 → 連発+伸発 → 連発+伸発+難発』と新たな要素が加わりながら移行して行くものとされる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「吃音症」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Stuttering 」があります。



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