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吉川大二郎
吉川 大二郎(きっかわ だいじろう、1901年(明治34年)1月14日 - 1978年(昭和53年)9月25日〔『「現代物故者事典」総索引 : 昭和元年~平成23年 1 (政治・経済・社会篇)』日外アソシエーツ株式会社、2012年、418頁。〕)は、日本の民事訴訟法学者。立命館大学名誉教授。元日本弁護士連合会会長。国際法曹協会名誉会長。 == 人物 == 戦前から戦後のながきにわたり日本の民事手続法研究と実務をリードした〔中村宗雄「民事訴訟法學の過去及び現在 -その文獻と業績調査-」早稲田法学27巻2号160頁〕。特に民事執行・保全法に関する研究は吉川がこの分野のパイオニアとされる〔平野哲郎『実践民事執行法・民事保全法 第2版』(日本評論社、2013年)はしがき〕。そのため吉川の考えは現在の民事執行法・保全法の基本的な考えとなっている。例えば、吉川以前は、保全訴訟において被保全権利の存在は審理の対象ではなかったが、吉川が被保全権利の存在は仮処分命令の発令要件であると唱えて以来、この考えが通説となっている〔長谷部由紀子「保全訴訟と本案訴訟一両者の機能分担を中心として一」学習院大学法学会雑誌 35巻2号7頁脚注7〕。 吉川は私財を投じて、後進の育成と民事訴訟法学の発展に貢献した〔中田淳一編『保全処分の体系 : 吉川大二郎博士還暦記念 上巻』はしがき〕。すなわち、吉川は民事訴訟法学会による国際学術交流について、兼子一とともにその費用を負担し、また昭和52年には民事訴訟法学会に1300万円を寄附している。この寄付金は現在は公益財団法人民事紛争処理研究基金として運用されている〔「公益財団法人民事紛争処理研究基金の設立経過報告」http://mhk.or.jp〕。 また、自らが会長を務めた日本法律家協会に対しても多額の寄附を行っており、その寄付金は現在も吉川基金として運用されている〔「日本法律家協会平成26年度監査報告書」http://www.jpnba.or.jp/report/report_02new.pdf〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「吉川大二郎」の詳細全文を読む
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