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名古屋線(なごやせん)は、三重県松阪市の伊勢中川駅から愛知県名古屋市中村区の近鉄名古屋駅までを結ぶ近畿日本鉄道(近鉄)の鉄道路線である。 == 概要 == 名古屋と大阪・伊勢を結ぶ特急列車が当線を通り、大阪線や山田線に直通している。また、名古屋近郊の通勤通学路線でもあるほか、沿線には桑名・四日市・鈴鹿・津などといった中小の商工業都市が連続しているので、それらの都市を中心とした地域輸送も担っている。なお、正式な起点は伊勢中川駅だが、列車運行上は近鉄名古屋駅から伊勢中川駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りである。 宇陀山地や布引山地を越えて紀伊半島を横断する大阪線とは違い、伊勢湾寄りを走行する名古屋線は平坦な区間が多いが、内陸部を走行する津新町駅 - 伊勢中川駅間では、大阪線ほどの長距離連続勾配ではないものの22.7‰ - 33.3‰の勾配区間が数か所存在し、桃園駅 - 伊勢中川駅間には最も急な33.5‰の勾配がある。また、近鉄名古屋駅 - 米野駅間も地下から地上へと上るために短距離ではあるが25.0‰の勾配が存在し、高架化工事を施工中の近鉄八田駅 - 伏屋駅間にも33.0‰の下り勾配が存在する。JR関西本線と立体交差する箇所の多い近鉄長島駅 - 海山道駅間でもやや急な勾配区間が連続しており、急な箇所では川越富洲原駅 - 近鉄富田駅間のJR関西本線との立体交差地点に存在する22.7‰や近鉄長島駅 - 桑名駅付近の25‰ - 33‰等がある。特に近鉄富田駅付近や桑名駅付近、津駅付近のJR線との立体交差地点では同時にやや急なカーブも伴っている。JR関西本線とは立体交差しないものの、霞ヶ浦駅 - 近鉄四日市駅間では海蔵川や三滝川といったやや規模の大きい河川を連続でオーバークロスする関係で20‰ - 35‰の勾配が続き、急カーブも連続している。一方で名古屋線は海抜ゼロメートル地帯を走行する路線でもあり、主な海抜ゼロメートル地帯である戸田駅 - 近鉄弥富駅間では河川付近をオーバークロスする箇所に4.0‰ - 10.8‰、ゼロメートル地帯ではないが海抜の低い楠駅 - 白塚駅間でも同様の箇所に3.0‰ - 15‰と緩やかな勾配がある程度だが、戸田駅 - 近鉄弥富駅の区間では近鉄蟹江駅 - 富吉駅間の25.0‰が最も急である。 名古屋線は路線距離の長い本線ながらも平野部であることから、トンネルがほとんど無いことも特徴である。例外として、近鉄名古屋駅 - 米野駅間に地下線トンネルが、霞ヶ浦駅 - 阿倉川駅間の旧羽津駅跡にある二箇所のコンクリートトンネルが存在するのみである。 戸田駅 - 近鉄四日市駅間は国道1号とほぼ並走している。 全線でPiTaPaやICOCAのほか、TOICAやmanacaなどのICカードが全国相互利用サービスにより利用できる。スルッとKANSAIカードは利用できない。 2007年4月1日のPiTaPa導入までの間に、近鉄名古屋駅 - 塩浜駅間の全駅と急行停車駅(伊勢若松駅除く)に自動改札機が設置された。また、近鉄線の大半でICOCA定期券の供用を開始することに伴い2014年末までに桃園駅を除く全ての駅に自動改札機が設置されたが、桃園駅のみは2015年1月現在も簡易改札機が設置されている。 2009年3月20日に阪神なんば線が開通したことにより、近鉄名古屋駅から名古屋線・大阪線・難波線・阪神なんば線・本線・神戸高速線・山陽電気鉄道本線によって山陽姫路駅まで、また山陽電気鉄道本線から分岐して、網干線によって山陽網干駅までがそれぞれ結ばれた。ただし線路は結ばれたが、近鉄大阪・名古屋線方面から阪神線へ乗り入れるのは団体臨時列車のみで定期列車はない。その上、名古屋線(含む鈴鹿・湯の山・山田・鳥羽・志摩各線と大阪線大和朝倉駅以東)各駅から阪神・山陽電鉄線の乗車券は購入できず、車内での乗り越し精算もできない。利用には阪神・山陽電鉄線内の駅の精算機で大阪難波駅からの運賃を支払うことになる。 2010年4月1日には、近鉄名古屋駅 - 伊勢中川駅間の全線で名古屋列車運行管理システム「KRONOS」(クロノス)が導入された〔 - 近畿日本鉄道プレスリリース 2010年3月30日〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「近鉄名古屋線」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kintetsu Nagoya Line 」があります。 スポンサード リンク
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