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『名探偵が多すぎる』(めいたんていがおおすぎる)は、西村京太郎の長編推理小説(三人称小説)。1972年(昭和47年)5月に講談社から書き下ろしで出版された〔西村京太郎 『名探偵が多すぎる』 講談社〈講談社文庫〉、1980年、266頁(中島河太郎「解説」より)。〕。 推理小説史に残る有名な名探偵が登場する、パロディミステリ『名探偵なんか怖くない』の続編(「名探偵シリーズ」4部作の第2作)。以下の4人の探偵が登場する(登場順に記載〔同書8頁、14頁、14頁、19頁を参照。〕)。 # アガサ・クリスティのエルキュール・ポワロ # エラリー・クイーンのエラリー・クイーン # ジョルジュ・シムノンのジュール・メグレ(退職後)〔同書7頁。〕 # 江戸川乱歩の明智小五郎 本作では、彼らにモーリス・ルブランのアルセーヌ・ルパンが挑戦状を叩きつける。彼の協力者として、怪人二十面相が登場。 == あらすじ == 明智小五郎の誘いで、「第2の3億円事件」(前作『名探偵なんか怖くない』)に関わったジュール・メグレ夫妻、エルキュール・ポワロ、エラリー・クイーン、そして警視庁の吉牟田刑事は、瀬戸内海を航行する観光船「あいぼり丸」に乗り込んでいた。神戸港発、別府港行きの定期便である。船旅を楽しむ一同だが、「エコー・ド・フランス新聞」の東京特派員アレン・セルパン(''Aren Selupin'')が現れ、「4人が何か企んでいるのでは?」、「そうでないとしても、事件が起きるのでは?」と質問してきた。 クイーンの財布が掏り取られたのを皮切りに、アルセーヌ・ルパンが挑戦状を送ってくる。折りしも「あいぼり丸」には宝石商の島崎が乗っており、彼は総額1億円相当の宝石類を持っていた。彼の宝石を狙い、予告上を送りつけるルパン。島崎は船長を通じ、4人の名探偵に解決を依頼。4人はこれを引き受ける。しかし、島崎は特等室の中で血まみれの死体となって発見され、室内には「この謎が解けるか?」と、ルパンの声明文が残っていた。密室殺人、しかも部屋の前では吉牟田刑事が頑張っていたにも関わらず、である。それよりも、「血を流さない」のが信条のはずのルパンが殺人を犯すとは…? 事件は収束したものの、新たに船長室にある横山大観の名画「富士山」を巡り、ルパンとの再試合が開始される。だが、これに絡み、またしても殺人が。ルパンは対決を一時休戦し、4人の名探偵とは別に犯人を探索する。果たして犯人は? 最後に、ルパンと怪人二十面相の作り上げた「完全な密室」に4人と吉牟田刑事は閉じ込められてしまう。トリックのない密室からの脱出は不可能で、助かりたければルパンに降伏するしかない。4人の名探偵の決断は? 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「名探偵が多すぎる」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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