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名誉[めいよ] 名誉(めいよ、オナー)とは、よい評判を得ること〔広辞苑「名誉」〕であり、能力や行為について、すぐれた評価を得ていることを指す〔大辞泉「名誉」〕。今日では、内部的名誉、外部的名誉、名誉感情の3つに分類される。判例によれば、名誉とは、「人の品性、徳行、名声、信用等の人格的価値」とされる〔大判明治38年12月8日民録11輯1665頁、最大判昭和61年6月11日民集40巻4号872頁〕。民法で保護される名誉は、外部的名誉である。 == 概説 == 中世では、個人や家系、所属集団の名誉を守ることが重要視され、名誉が傷つけらた場合には決闘や戦争等の解決手段がとられていた。日本の武家社会では、切腹や仇討ちが、名誉回復の手段であった。 日本の江戸期にて、「栄誉罰」「名誉罰」等の言葉が使われているが、これらは、責任を果たせなかったときに制裁を加えられるという性質の「名誉」であり、各人の「栄誉」は法により保護されるべき利益であるという概念はなかった。 日本では、明治期に「名誉」を、法にて保護するべき利益の一つであるという概念が、確立した。 瀬川信久によると、1882年(明治15年)以前には、日本で名誉回復を求める訴訟は行われておらず、1883年(明治16年)に行われた名誉回復を求める訴訟においては、告訴や報道による権利侵害で奪われた利益を「名誉」と呼んでおり、名誉という概念の存在、つまりは法により保護されるべき利益という概念が存在していたことを表す事例であるとしている。
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