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名鉄EL120形電気機関車(めいてつEL120がたでんききかんしゃ)は、名古屋鉄道(名鉄)が所有する直流用電気機関車である。 保線作業などに使用されていた旧型電気機関車の置き換え用として製造された電気機関車で、名鉄としては72年ぶりに新製された電気機関車でもある。形式称号は、名鉄の創業120周年にちなんだものである〔。 == 登場の経緯 == 名鉄では、1984年の貨物営業廃止後も、線路保線作業用の業務用貨物列車などに運用するために電気機関車を保有・運用していた〔。こうした業務用の貨物列車は、他の大手私鉄では車籍を持たない保守用モーターカーの使用へ移行する傾向があった〔が、名鉄においては電気機関車の使用を継続しており、2015年初頭においても6両の電気機関車が運用されていた〔。しかし、名鉄が保有するこれらの旧型電気機関車は最新の車両でもすでに製造から70年を超え〔、老朽化が問題となっていた。 また、旧型電気機関車は通常でも最高速度が45km/hしかなく〔、たとえ必要があっても日中の時間帯に運行するわけにはいかず、早朝・深夜の時間帯にしか運用できなかった〔。このため、豊明・新川・犬山の各検車区に分散配置を行うことを余儀なくされていた〔。その上、電気機関車の運転操作は電車とは大きく異なるため、名鉄では電車運転士の中から必要最小限の要員に電気機関車の乗務員訓練を行っていたが、これでは突発的に電気機関車を運行する必要が生じても、要員の手当てがつかない可能性があった〔。 こうした事情から、名鉄では旧型電気機関車の置き換えを検討した。大手私鉄他社のような保守用モーターカーへの移行は、保守用車両の耐用年数が通常の車両より短いことから、動力車に機関車を用いた上で大事に使用するほうが経済性が高いと考えた〔。また、保守用車両と異なり、機関車であれば非常時の電車牽引や甲種車両輸送にも使用が可能であると判断された〔。そこで、旧型電気機関車が有する問題点を解決した、新しい電気機関車を導入することになった〔。 このような経緯を経て登場した新型電気機関車がEL120形である。EL120形の製造は東芝が受注したが、これは東芝にとっては約45年ぶりとなる私鉄向けの電気機関車の製造となった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「名鉄EL120形電気機関車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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