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名鉄ク2180形電車(めいてつク2180がたでんしゃ)は、名古屋鉄道(名鉄)が1943年(昭和18年)に導入した電車(制御車)である。 落成当初は、直流1,500 V電化の路線区にて運用される間接自動制御(AL制御)のAL車に属する制御車であったが、後年同600 V電化の路線区にて運用される間接非自動制御(HL制御)のHL車に属する制御車へ改造された。 == 導入経緯 == 太平洋戦争の激化に伴う戦時体制への移行によって、沿線に軍事関連施設を多く抱えた名鉄においては輸送量の増大に対応すべく車両増備の必要に迫られていた〔。しかしその一方で鉄道車両の製造に必要な資材が軍需的要素の高いものへ優先的に充当された影響から、民間向け資材は著しく不足を生じていた〔。加えて従来名鉄における鉄道車両の発注を独占的に受注していた日本車輌製造が軍事関連の受注に追われたことから名鉄向けの車両製造を行う余裕がなかったため〔、同時期に西部線用の制御車として製造が計画されたク2080形は止む無く名鉄自社工場において木造の粗製車体を新製し予備品の台車と組み合わせて落成するに至っていた〔。 そのような情勢下において、ク2180形(以下「本形式」)はク2080形を設計の基本に車体長を延長した木造車体を備える東部線用の制御車として計画され〔、1942年(昭和17年)2月2日付〔で2両の設計認可を、同年5月12日付認可〔で5両分の増備認可をそれぞれ得て、計7両の導入計画が立てられた〔。 その後、同寸法の木造車体と半鋼製車体を比較した場合、前者は事実上普通鋼で構成される台枠のみで構体強度を確保することから、台枠を極めて頑丈な設計とせざるを得ないため鋼材の節約には繋がらず、また後者は構体強度の点で有利であるのみならず構体全体で強度を確保できるため前者と比較して台枠部分の鋼材が節約でき、さらに構体全体の鋼材使用量も前者と比較して約0.2 tの増加に留まることを理由として〔、翌1943年(昭和18年)5月5日付〔で構体を木造から半鋼製に変更する設計変更認可を得た〔。同年7月3日付〔で計5両の製造が認可され、同年10月〔に日本鉄道自動車工業(現・東洋工機)においてク2180形2181・2182の2両が落成した〔。 ク2183 - ク2185の記号番号が予定されていた残る3両については前述した1943年(昭和18年)7月3日付の増加認可申請において''「既ニ製作者トノ契約ヲ締結致シ車輌統制会ノ内諾ヲ得目下製造工程相当進捗」''と説明されていたものの〔、現車は結局落成せず、本形式は2両のみの導入に留まった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「名鉄ク2180形電車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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