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『君の瞳をタイホする!』(きみのひとみをタイホする)は、バブル景気時の、1988年(昭和63年)にフジテレビ系列月曜9時(月9)で放送された、日本のテレビドラマである。 前年放送された「業界ドラマシリーズ」から方向を転換した、近現代に続く「月9・トレンディー路線シリーズ」の第1作で、この作品以後原則として季節ごとの3か月(1クール)くくりの作品がスタートするようになる。 ==概要== 東京都・渋谷区の警視庁・道玄坂警察署・刑事課に勤務する刑事を中心としたラブコメディで、トレンディドラマの元祖とも言える作品。 出演者の大半は刑事なのだが、事件のシーンはあまり無く、コンパやナンパのシーンが多く、みなブランド服に身を包み、渋谷などのお洒落なお店がよく登場する。こうしたファッション、ライフスタイルをメインとした作りが、トレンディドラマの元祖とされる。 既に人気があった陣内孝則、柳葉敏郎とは別に三上博史の女性人気が爆発。この後三上主演のドラマが多く作られ「トレンディドラマのエース」と呼ばれた。また、それまで「スタイルの良さが鼻に付く」等、女性から反感を買っていて雑誌調査の「女性が嫌うタレント」でも常に上位にランキングされていた浅野ゆう子は、この作品でシングルマザーを演じて一躍女性の共感を獲得した。これが同年7-9月期放送の『抱きしめたい!』のW浅野人気にも繋がった。浅野の他にも数多くのアイドル女優や著名俳優が出演し話題になった。 後に『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』などで「ドラマ黄金時代」を創った大多亮のプロデュース第1作でもある。29歳でプロデューサーに抜擢されたが、当時20代のプロデューサーは極めて異例。それまではTBSが「ドラマ王国」と呼ばれ、当時は若者のテレビドラマ離れが叫ばれており、フジテレビはドラマでは大きく遅れをとっていたことから、思い切ったスタッフ起用ができた。大多Pはスタッフ、キャストとも若い人材を揃え、若者に向けた恋愛ドラマを作ることに徹底した(今では考えられないが、当時は20代女性向けの恋愛ドラマに力を入れている局は無かった)。ドラマ後発局であるフジテレビがドラマ戦線に食い込むすき間は、そこしか無かったという〔『ヒットマン―テレビで夢を売る男』、角川書店、1996年6月、『日経エンタテインメント!』、1996年12月号〕。 巻頭のタイトルロールは、渋谷のスペイン坂や公園通りで巨大なビリヤード球が陣内を追い掛け回すというコミカルな合成映像で、音楽に使われた久保田利伸も世に出した。この「You were mine」も、ソウル&ファンクテイストを持ったダンスナンバーで当時としては新しくトレンディであり、このドラマがきっかけで久保田の知名度が一気に上がった。 番組のラストには「P.S.トーク ホールドアップ!!」というタイトルで、当時の渋谷界隈で話題となっていたショップ等で、出演者達が各々の趣味やプライベートなどを語るコーナーがもうけられていた〔DVD版には、「2009年4月現在、この店舗は営業していません」といった形で、注意書きが記されている。〕。 全12回の平均視聴率は17.4%、最終回の視聴率は21.4%を記録したことから、翌年(1989年)に設定を学校(高等学校)に置き換えて引き続き陣内・柳葉が出演した『愛しあってるかい!』が制作されている。前述のように三上のテレビ・映画出演が増えたため、三上が降板しキャラの似るBARBEE BOYSのボーカル・近藤敦とでトリオを組み、ヒロインは小泉今日子に交代した。 ちなみに月9の刑事ドラマは、『87分署シリーズ・裸の街』以来8年ぶりだが、月9の刑事ドラマとしては3作目。 2009年(平成21年)、フジテレビ開局50周年記念の一環で、1980年代後半を代表する同局トレンディドラマ4作品のDVD化の一作に選ばれ、ポニーキャニオンよりDVD-BOXが発売された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「君の瞳をタイホする!」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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