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吸着冷凍サイクル : ウィキペディア日本語版
吸着冷凍サイクル[きゅうちゃくれいとうさいくる]

吸着冷凍サイクル(きゅうちゃくれいとうサイクル)とは、シリカゲルなどの多孔質材料が水蒸気その他のガスを吸着する現象を利用した冷凍サイクルである〔ユニオン産業株式会社「吸着式冷凍機の原理」 〕〔東京農工大学秋澤研究室「吸着冷凍機」 〕。冷媒蒸発器で低温で蒸発させるため、吸着材を冷却しながら冷媒蒸気を吸着させることによって低い圧力を得る。冷媒を吸収した吸着剤は配管を切替えてを加えることにより冷媒を分離する。冷媒は、凝縮器で冷却・液化され再び使用される。冷媒として、が一般的に使用される。
太陽熱コジェネレーション・工場プロセスの低温排熱を利用した冷水製造に使用されている。
吸着現象を利用した冷却は20世紀前半には発明されており、シリカゲルと二酸化硫黄を用いた装置が1930年代の文献に記されている。その後、機械圧縮式冷凍機の普及により研究が一時途絶えていたが、近年のCFCオゾン層破壊効果の問題や、電力依存に対する不安を背景に、注目される技術になりつつある〔〔〔。
== 特徴 ==
吸収式冷凍機と比較して次の特徴がある。
;利点
*より低温の排熱の利用が可能である。
*腐蝕性のある塩類を使用しないため、有害な防蝕材が不要である。
*冷凍サイクルの最高温度が低いため、点検の周期を長くしても支障が少ない。
*圧縮機がないため電力使用量が少ない。
;欠点
*内部熱回収を伴わない単純なサイクル構成では、理論上のCOPが1を下回り、圧縮冷凍機に比べ低い。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「吸着冷凍サイクル」の詳細全文を読む



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