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命売ります[いのちうります]
『命売ります』(いのちうります)は、三島由紀夫の長編小説。自殺に失敗した男が、「命売ります」という広告を出し、自分の命を捨て売りしてしまおうとする物語。死ぬことを恐れない主人公と、彼を利用しようとする人間たちとの間に繰り広げられる騒動がユーモラスに描かれる娯楽的なハードボイルド小説調の趣の中にも、現代社会における生と死や、次第に変化してゆく主人公の心理の逆説や皮肉が描かれている〔種村季弘「三島由紀夫の全能と無能」()〕〔島田雅彦「『みやび』なアナーキスト」()〕。 1968年(昭和43年)、週刊誌『週刊プレイボーイ』5月21日号から10月8日号に連載され、同年12月25日に集英社より単行本刊行された〔井上隆史「作品目録」()〕〔山中剛史「著書目録――目次」()〕。文庫版はちくま文庫で刊行されている〔。 島田雅彦の『自由死刑』は、『命売ります』をヒントにして創作された〔。 == 作品背景 == 『命売ります』の執筆を始めた1968年(昭和43年)5月前、三島は2月に持丸博ら学生10名と血盟状を作成し、3月には彼らを含む20数名の学生を引率して第1回目の自衛隊体験入隊を陸上自衛隊富士学校滝ヶ原駐屯地で行っており、4月には民間防衛組織・祖国防衛隊(「楯の会」の前身組織)の制服も出来上がっていた時期である〔「年譜 昭和43年」()〕。 『命売ります』を連載するにあたり、三島は以下のような言葉を寄せている〔「作者のことば」(週刊プレイボーイ 1968年5月14日号)。〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「命売ります」の詳細全文を読む
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