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和氏 : ウィキペディア日本語版
和氏[やまとうじ]

和氏(やまとうじ)は、「和」をの名とする日本渡来氏族姓(カバネ)養徳とも記される。

== 概要 ==
百済の第25代王・武寧王を祖と称した、百済系渡来氏族桓武天皇の母・高野新笠の出自について『続日本紀』延暦8年12月28日条に、”皇太后姓は和氏、諱は新笠、贈正一位乙継の女(むすめ)なり。母は贈正一位大枝朝臣真妹なり。后の先は百済武寧王の子純陁太子より出ず。、、、、皇太后曰く、其れ百済の遠祖都慕王は河伯の女日精に感じて生めるところなり、皇太后は即ち其の後なり。”とある。〕〔『新撰姓氏録』左京諸蕃〕。和(やまと)の名称は、大和国城下郡大和郷(現在の奈良県天理市佐保庄町大和一帯)に由来する〔佐伯467 〕。
もともと和史姓を名乗っていたが、和乙継(やまとのおとつぐ)の娘・新笠が入侍していた白壁王(光仁天皇)が即位したため、宝亀年間(770年代)に乙継・新笠親子には高野朝臣姓を賜与された〔『続日本紀』延暦9年正月15日条〕。また、国守らその他の一族も延暦2年(783年)に史姓から朝臣姓に改姓している〔『続日本紀』延暦2年4月20日条〕。
その嫡皇子である桓武天皇は、延暦9年12月30日791年2月11日)、生母の一周忌として母系の祖父・和乙継と祖母・土師真妹(はじのまいも)に正一位を追贈し、このとき、同じ出自を理由に〔諸上の大叔母に真妹を当てる系図がある(中田憲信編『好古類纂』第10集毛利家譜)〕母方祖母系の菅原真仲土師菅麻呂土師諸上に朝臣姓の「大枝」が授与されていて、後の菅原氏大江氏(太枝からの改姓)へと続くが、一方の和氏は、同族として孝謙上皇に従事した和気広虫、その弟で戦前には勤皇忠臣とされた和気清麻呂、和氏姓氏族としては桓武朝で天皇外戚として中納言にまで昇進し、渡来系氏族として初めて公卿となった和家麻呂(乙継の孫)がいる〔『日本後紀』延暦23年4月27日条〕が、以降は振るわなかったとみられ、朝臣姓「高野」も現れない。
氏神和気神社は、現在の岡山県和気町にある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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