翻訳と辞書
Words near each other
・ 唯洋一郎
・ 唯物主義
・ 唯物史観
・ 唯物弁証法
・ 唯物論
・ 唯物論研究会
・ 唯物論者
・ 唯理論
・ 唯登詩樹
・ 唯美主義
唯美派
・ 唯脳論
・ 唯色
・ 唯芋
・ 唯識
・ 唯識三十論頌
・ 唯識三十頌
・ 唯識二十論
・ 唯識学
・ 唯識派


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

唯美派 : ウィキペディア日本語版
耽美主義[たんびしゅぎ]

耽美主義(たんびしゅぎ、aestheticism・唯美主義、審美主義とも)は、道徳功利性を廃しての享受・形成に最高の価値を置く西欧の芸術思潮である。これを是とする風潮は19世紀後半、フランスイギリスを中心に起こり、生活を芸術化して官能の享楽を求めた。1860年頃に始まり、作品の価値はそれに込められた思想メッセージではなく、形態と色彩の美にある、とする立場である。
== 概略 ==
アルジャーノン・スウィンバーンがある絵画を評して曰く「この絵の意味は美そのものだ。存在することだけが、この絵の存在理由(raison d'être) なのだ」という表現が耽美主義の本質を説明している。耽美主義者の中ではオスカー・ワイルドなどが代表的である。19世紀の末に近づくにつれ、デカダンスの様相を呈した反社会的な動きとなっていった。これは、当時ヨーロッパを席巻していた楽観的な進歩主義へのアンチテーゼでもあった。
その反社会的思潮から悪魔主義などと括られることもあるが、耽美主義自体は悪魔主義退廃芸術とは必ずしも一致しない。むしろ感性の復興という意味ではルネサンスとも通底している。その一方で神秘主義とも相通じるものもある。フランス人作家ペラダン(Joséphin Péladan) は「美が生み出すのは感情を観念に昇華させる歓びである」と語っている。同性愛やサディズム、マゾヒズム、エロチシズムなども、耽美主義の作風に含まれることが、しばしば見受けられる。
耽美主義の流れは日本の知識人や文化人、芸術家にも影響を与えた。谷崎潤一郎は、著名な日本の耽美主義の小説家である。また、三島由紀夫も耽美派に含まれる場合がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「耽美主義」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Aestheticism 」があります。



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.