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善勇猛般若経[ぜんゆうみょうはんにゃきょう] 『善勇猛般若経』(ぜんゆうみょうはんにゃきょう、, スヴィクラーンタヴィクラーミ・パリプリッチャー・プラジュニャーパーラミター・スートラ)とは、大乗仏教の般若経典の1つ。 原題は、「スヴィクラーンタヴィクラーミ」(Su-vikrānta-vikrāmi)が「勇敢」を意味する語を重ねた、漢訳で「善勇猛」(ぜんゆうみょう)と訳される菩薩の名で、「パリプリッチャー」(paripṛcchā)が「問い」、「プラジュニャーパーラミター」(prajñāpāramitā)が「般若波羅蜜(智慧の完成)」、「スートラ」(sūtra)が「経」、総じて「善勇猛菩薩が問う般若波羅蜜(智慧の完成)の経」の意。 ==概要== 般若経典の中では、後期に成立したもので、その長さから「二千五百頌般若経」とも呼ばれる〔『大乗仏典1』 中公文庫 p334〕。6世紀の中期中観派の僧バーヴァヴィヴェーカ(清弁)による『中論』の註釈書である『般若灯論釈』に引用されているので、それまでには成立していたと考えられる。 サンスクリット原典、漢訳、チベット語訳、いずれもが現存しており、漢訳は玄奘訳『大般若波羅蜜多経』(大般若経)全16部(会)600巻の最後、般若波羅蜜を説く「第十六 般若波羅蜜多分」(第593巻-第600巻)の全8巻がそれに相当する。
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