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善知鳥安方忠義伝[うとうやすかたちゅうぎでん]
『善知鳥安方忠義伝』(うとうやすかたちゅうぎでん)は、山東京伝によって書かれた読本。1806年刊行。平将門の子良門と滝夜叉姫が,妖術をもって父の遺志を果たそうと暗躍する復讐物語。 将門伝説と謡曲「善知鳥」をヒントに書かれたとされる〔〕。善知鳥安方の名は、ウトウという鳥は親鳥が「うとう」と鳴くと、子が「やすかた」と鳴いて応えるという伝承から親子の結びつきの強さを象徴する。 京伝の『善知安方忠義傳』は未完で中断したが、松亭金水が嘉永2年に第二編、万延元年に第三編を書き継いだ〔高木元、千葉大学、1995年〕。 == 相馬の古内裏 == 歌川国芳は、『善知鳥安方忠義伝』を元に「相馬の古内裏」という3枚続きの大判錦絵( 右37.1×25.5cm 中37.3×25.2cm 左37.2×24.1cm)を描いた。弘化2〜3年(1845〜1846年)頃の作とされる。筑波山に住むヒキガエルの精霊、肉芝仙から妖術を授かった良門と滝夜叉の姉弟が巨大な骸骨を操り、源頼信の家臣・大宅太郎光圀と戦うシーンである。読本では数百の骸骨が戦闘を繰り広げることになっているが、国芳はそれを一体の巨大な骸骨に変え、それが御簾を破って大きく半身を乗り出した場面にして描いた。相馬の古内裏とは、下総相馬にあった将門の政庁の廃屋のことで、父の遺志を継ぎ謀反を企てる瀧夜叉が妖術を使って味方を集めた場所である。〔坂東市観光協会〕〔千葉市美術館〕
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「善知鳥安方忠義伝」の詳細全文を読む
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