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喘息(ぜんそく、Asthma)は、慢性の気道炎症(好酸球性炎症が典型的であるが、好酸球以外の炎症性細胞が主体のフェノタイプも存在する)、気流制限(典型例では、通常、可逆性あり)、気道過敏性の亢進を病態の基盤に有し、発作性に、呼吸困難、喘鳴、咳などの呼吸器症状をきたす症候群である。喘息の病態に関連する因子は、アレルギー反応や細菌・ウイルス感染など多岐に亘って存在し、関与の仕方も多様である。重症の急性増悪においては、呼吸器症状が特に激しく発現し、死(喘息死)に至ることもある。近年では、気管支喘息(Bronchial Asthma)の呼称よりも喘息の呼称が頻用される傾向にある。東洋医学では哮喘(哮は発作性の喘鳴を伴う呼吸疾患で、喘は保迫するが喘鳴は伴わない呼吸疾患である。双方は同時に見られることが多い為、はっきりと区別する事は難しい。虚証・実証に区別はされるが、気機(昇降出入)の失調で起こる)。 なお、うっ血性心不全により喘鳴、呼吸困難といった喘息類似の症状がみられることがあるが、喘息とは異なる病態である。 喘息をはじめとするアレルギーが関与する疾患の治療に関して、欧米の医師と日本の医師との認識の違いの大きさを指摘し、改善可能な点が多々残されていると主張する医師もいる〔、社団法人日本アレルギー学会ホームページ〕。 == 症状 == 自動車、タバコ、工場の煙等の環境刺激因子(アレルゲン)、寒気、運動、ストレスなどの種々の刺激が引き金となり、これらに対する過敏反応として気管支平滑筋、気道粘膜のむくみ、気道分泌亢進などにより気道の狭窄・閉塞が起こる。気道狭窄によって、喘鳴(ぜんめい:喉のヒューヒューという高い音)、息切れ、咳、痰(たん)などの症状を認める。喘息発作時にはこれらの症状が激しく発現し、呼吸困難や過呼吸、酸欠、体力の激しい消耗などを伴い、時には死に至ることもある。気道感染が喘息急性増悪の誘発因子となることが多い。 アトピー型の喘息患者が発作を引き起こすのはI型アレルギーにより化学伝達物質が発生するためである。その誘因は細菌・ウイルス感染、過労、ハウスダスト(埃・ダニ・花粉・カビなど)・食物・薬物などのアレルゲン、運動、タバコ、アルコール、気圧変化などさまざまである。 一方、非アトピー型の喘息の病態生理はまだはっきりしていない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「気管支喘息」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Asthma 」があります。 スポンサード リンク
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