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分煙(ぶんえん)とは、受動喫煙の防止を目的とし、不特定多数の人が利用する公共の場所や施設等において、喫煙場所となる空間と、それ以外の非喫煙場所となる空間に分割する方法である。 「分煙」という語彙のメディア初出は、1985年3月17日、朝日新聞「座標」欄「“たばこ戦争”新時代 煙に「指定席」必要 論説委員・大熊由紀子」であった。 ==概要== 喫煙行為によって発生する煙の流れをきちんとコントロールする事で成立する。主にこれらは物理的な壁で仕切ったり、あるいは換気・空調装置を工夫する事で行われ、この他にも強力な吸引力で周囲の煙を吸い込んで取り除く空気清浄機の利用も見られるが、空気清浄機では十分な受動喫煙防止効果が得られない、とする学会の見解がある〔日本呼吸器学会ホームページ 〕(後述)。 日本では1980年代に盛んとなった嫌煙権活動により、一定の喫煙区分が設けられる動きも見られたが、この当時では単純に壁で区切ったり、空調用の換気扇の下などを喫煙場所に定める程度のもので、禁煙場所へも煙及び有害物質が流れてしまっていた。また分煙に対する理解も低く、しばしば喫煙に絡んで施設利用者間のトラブルも見られ、その一方では防災上の不備から火災等の問題も見られた。 1990年代には、社会的にも喫煙区分と禁煙区分の分離に対する理解が得やすくなり、空調設備や空気清浄機などでも分煙に対応して充分に強力な機器の発達が見られた。また従来では健康に直接的に配慮した病院の分煙区分以外でも、職場や飲食店、あるいは公共交通サービスにおいても、これら分煙区分が発生した。ただこの当時の分煙では、利用者の健康への配慮というよりも主に防災に絡む傾向も見られ、人込みの発生する場所での事故抑止といった観点もあって、朝の通勤ラッシュ時には鉄道駅のホームで、吸殻が燻った仕切りのない喫煙スペースも見られた。 2000年代に入って施行された健康増進法により、飲食店等でも従来は客へのサービスの一環として行っていた分煙区分が法的な根拠によるものとなったことで、更に客に分煙区分の徹底を促すことにも繋がり、これは先に挙げた防災上の分煙においても理解が得やすいとされている。 20世紀末から21世紀に入り副流煙の問題も知られ、世界的に屋内喫煙場所以外での喫煙は制限される傾向にある。従来よりの防災上の区分にも関連し、ホテル等の宿泊施設では客室外での喫煙に制限が設けられるケースも存在している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「分煙」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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