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原腸胚[げんちょうはい] 原腸胚(げんちょうはい、)は、動物の発生の段階の一つの名である。胞胚の後にあたり、脊索動物ではこれに続く段階は神経胚である。原腸が形成される段階にあたり、胚葉の分化が見られるなど、発生の上で特に重要な時期の一つである。
== 概説 == 動物の発生では、まず卵割の進行によって卵割腔が形成され、胞胚期となる。その後、胞胚における細胞層の一部が卵割腔の内部に入り込む形で新たな袋状の構造が形成され、これが原腸となり、それによって生じる口が原口である。そのような変化が起きる間の時期を原腸胚期(Gastrula)と呼んでいる。嚢胚(のうはい)とも呼ばれる。 原腸胚に続く段階として、脊索動物では神経胚期があるが、それ以外の動物では、このような発生の段階としての一般的な名を与えられたものはなく、普通は幼生の名を与えられている。つまり、後生動物はこの時期までの発生をほぼ共有している。なお、ウニの場合、原腸胚期はプリズム幼生とも呼ばれる。 原腸胚期は、発生の段階ではきわめて大きな転機となっている。発生はこの段階まではそれぞれの細胞がそのままの位置で分裂するだけであったが、この時期からは細胞間での移動が激しくなり、胚は単純な細胞の集合体から一転して構造を持つに至り、その結果として体軸がほぼ決定する。特に重要なのは原腸の形成、および胚葉の分化である。また真体腔動物では体腔の分化もほぼこの時期である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「原腸胚」の詳細全文を読む
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