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四字熟語(よじじゅくご、しじじゅくご)とは、日本において漢字4文字で作られた熟語を指す用語。学術的な用語ではなく、4字の熟語や成語を指す概念として自然発生的に現れた比較的新しい用語である。最広義には漢字4字で構成される言葉の全てを指すものとして解釈できるが、最近では、より狭い範囲をもって四字熟語とすることも一般的であり、しかもその定義は人によって一定でない。本項目では、この狭義の四字熟語について解説する。 四字漢語〔高島(2009), p.18〕、四字成語〔高島(2009), p.15〕、四文字熟語(よんもじじゅくご)とも呼ばれる。 == 概要 == 漢字4文字で構成される言葉は、ほぼ無数と言えるほど膨大に存在する〔高島(2009), p.17〕。このうち、より狭い範囲で「四字熟語」と総称される言葉は、一般に慣用句的に用いられる言葉であると認識される〔高島(2009), p.14,p.38〕。慣用句とは、複数の語が堅固に結びついた特定の言い回しのことである。例えば「弁慶の泣きどころ」という慣用句は「弁慶」+「泣きどころ」という構成成分に分けて考えても、それが向こう脛を意味する言い回しであることを類推することは難しい。また「弁慶の急所」とか「豪傑の泣き所」などと同義の他の語の組み合わせを考えても、向こう脛という言い回しにはならない。言語学においては、このように語と語の結びつきの強さを「熟合度」(idiomaticity)と呼ぶ。「四面楚歌」や「波瀾万丈」などは、四字熟語として広く認識されているが、これらも高い熟合度をもつ慣用句の1種とみなすことができ、4字が強く結びついて1つの意味になっている〔四字熟語は、1つの単語であるという意識が強いので、「慣用語」と呼ぶ立場もある。「句」は、複数の語から形成される文章上の単位である。〕。逆に、例えば「株式会社」のような語が四字熟語として認識されにくいのは、この語の「株式」+「会社」という成分が強く意識され、熟合度が低い複合語に過ぎないと認識されるからである。しかし、結局のところ、これらは人々がどう認識するかに依存してくるものなので、四字熟語を明確に定義することは大変困難である(#四字熟語の範囲を参照)。 このような狭い意味での「四字熟語」という用語が用いられるようになったのは、1985年以降であるという(#四字熟語の歴史を参照)。同様の概念を中国語圏では成語(せいご、)と呼び、ごく少数の例外を除き、4字で構成される(#中国語圏における成語との比較を参照)。 ある物事に対し、それに関連する故事や仏典などに由来する四字熟語を用いた場合は、文字数に比べて情報量が多く、共通知識のある者同士では意志伝達の助けとなったり、表現の幅を広げることができる。また、日本漢字能力検定の5級から1級までの出題範囲にも四字熟語は含まれているように、適切に使用することが、一つの教養であるとみなされ、中学、高校の国語の入試問題あるいは有名企業の入社試験で出題されたり、漢字パズルとして利用されることがある。さらに、創作四字熟語のように新たに四字熟語を創作する例もある(#四字熟語の現状を参照)。 人によって、知っている四字熟語の量には開きがあり、日常見かけない四字熟語を多用することには批判もある。また、そもそも「四字熟語」という区分を用いて特別視する現状に懐疑的な見方もある(#批判を参照)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「四字熟語」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Yojijukugo 」があります。 スポンサード リンク
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