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集合論における添え字付き集合族に類似した概念が、圏論における図式である。一番の違いは、圏論では射にも添え字を付ける必要があることである。添え字付き集合族は、ある固定した集合で添え字付けた集合の集まりのことであり、これは、固定した添え字''集合''から''集合全体''のクラスへの''関数''のことであると言っているのと同じである。これに対して、図式は、ある固定した圏で添え字付けた対象と射の集まりのことであり、固定した添え字''圏''からある''圏''への''関手''のことであると言うこともできる。 図式は極限と余極限の定義において中心となる概念であり、錐とも関連している。 ==定義== 圏''C''上の形が''J''である図式とは共変関手 :''D'' : ''J'' → ''C'' のことをいう。圏''J''のことをこの図式の添え字圏やスキームと呼ぶ。逆に関手のことを''J''の形の図式と呼ぶこともある〔J.P. May, ''A Concise Course in Algebraic Topology'', (1999) The University of Chicago Press, ISBN 0-226-51183-9〕。''J''の対象や射自体にはたいした意味はなく、それらがどのように繋がっているかが重要となる。図式''D''は''J''をパターンとして、''C''の対象と射の集まりに添え字付けていると考えることもできる。 形式上は、''図式''と''関手''、''スキーム''と''圏''の間にはなんの違いもない。集合論の場合と同様に、用語を使い分けることでものの見方を変えているだけである。つまり、添え字の圏を固定して、関手(とその余ドメイン)を変化させようとしているときに図式と呼ぶのである。 よく使われる図式では、添え字圏''J''は小さい圏や有限である。このとき、図式は小さいとか有限であるという。 圏''C''上の形''J''を持つ図式の変換は関手の間の自然変換である。これは''C''上の形''J''を持つ図式の圏は関手圏''C''''J''であるということであり、図式はこの圏の対象であるということもできる。'J''の形の図式と呼ぶこともある〔J.P. May, ''A Concise Course in Algebraic Topology'', (1999) The University of Chicago Press, ISBN 0-226-51183-9〕。''J''の対象や射自体にはたいした意味はなく、それらがどのように繋がっているかが重要となる。図式''D''は''J''をパターンとして、''C''の対象と射の集まりに添え字付けていると考えることもできる。 形式上は、''図式''と''関手''、''スキーム''と''圏''の間にはなんの違いもない。集合論の場合と同様に、用語を使い分けることでものの見方を変えているだけである。つまり、添え字の圏を固定して、関手(とその余ドメイン)を変化させようとしているときに図式と呼ぶのである。 よく使われる図式では、添え字圏''J''は小さい圏や有限である。このとき、図式は小さいとか有限であるという。 圏''C''上の形''J''を持つ図式の変換は関手の間の自然変換である。これは''C''上の形''J''を持つ図式の圏は関手圏''C''''J''であるということであり、図式はこの圏の対象であるということもできる。 図式の圏は関手圏''C''''J''であるということであり、図式はこの圏の対象であるということもできる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「図式 (圏論)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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