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土地調査事業[とちちょうさじぎょう] 土地調査事業(とちちょうさじぎょう)とは、日本統治時代の台湾、日本統治時代の朝鮮で実施された土地調査及び土地測量事業のことである。 == 台湾での調査 ==
=== 背景 === 日本統治時代以前の台湾においては、一か所の土地に複数の地主がおり、一人の地主(大租戸)が政府が認定した「業主権」をもち、他の地主(小租戸)が実際の所有権を持ち自由に土地を処分できる一方、上位の地主(大租戸)に租税(大租)を納める必要があるという土地所有に関する複雑な法慣習があった。いわゆる「一田多主」の関係である。中国華南に由来するといわれる〔「台湾史小事典」中国書店(福岡)(2007年) 監修/呉密察・日本語版編訳/横澤泰夫 162ページ〕。このような法慣習下では、土地の所有権関係ならびに不動産移転の方式は不明確であり、無断開墾者の土地(隠田)に対する権利関係も不明確であった。1885年(光緒11年)台湾巡撫に任ぜられた劉銘伝は、隠田を整理し、土地所有をめぐる権利関係を明確化することを企画した。彼はまず、小租戸をもって「業主」と認め、政府に対する納税義務を課すと共に、大租戸に対する大租については4割減とした。大租戸にとっては政府への納税義務は解かれると共に、大租収入はこれまでの6割となった。いわゆる「減四留六」である。しかし劉銘伝のこの改革は、税収増加を主目的としたため、人民にとって過酷に過ぎたため、人民の離反を招き、彼は改革半ばにして、台湾巡撫の職を辞職した〔矢内原忠雄「帝国主義下の台湾」岩波書店(1988年)16ページ〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「土地調査事業」の詳細全文を読む
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