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土筍凍[どじゅんとう]
土筍凍(どじゅんとう。簡体字 トゥースンドン tǔsǔn dòng)、または、塗筍凍(とじゅんとう。簡体字 トゥースンドン túsǔn dòng)〔周長楫編、『厦門方言詞典』、p53、江蘇教育出版社、1993年、南京〕とは、中国福建省の泉州市、アモイ市近郊の郷土料理(小吃)で、星口動物のサメハダホシムシ類を煮こごりにした料理である。 == 概要 == 閩南語では「トースンタン、thô·-sún-tàng」という〔。浙江省から海南省にかけての近海の砂地に生息する星口動物サメハダホシムシ目サメハダホシムシ科の「土筍」(別名「塗筍」、「塗蚯」、「海沙虫」、「沙虫」、「泥蒜」、「可口革囊星虫」。学名 ''Phascolosoma esculenta''〔呉洪喜、陳琛ほか、「可口革囊星虫人工繁殖試験」『海洋科学』2010年第34巻第3期、pp21-25、2010年、中国科学院海洋研究所、青島〕〔ただし、『World Register of Marine Species』 のように「弓形革囊星虫」''Phascolosoma (Phascolosoma) arcuatum'' (Gray, 1828)のシノニムとする見方もある。〕。)を1日ほど泥を吐かせ、さらに押して内臓の中から異物を出した後、繰り返し洗い、水でぐらぐら煮てから、碗やバットに入れ、冷やし固めたもの〔顔年安、「泉州美食 晋江土筍凍」『泉州空港』2011年第3期、pp76-77、2011年、泉州空港雑誌社、晋江〕。この「土筍」にはコラーゲンが多く、煮ることによって煮汁に溶け出してゼラチンとなり、冷やすとゼリーのように固まる。貝の出汁と塩などで薄味を付けておき、そのまま、または酢、酢醤油をつけて食べる他、唐辛子味噌、おろしまたは刻みニンニク、辛子などの調味料や、コリアンダー、トマト、酢漬けのダイコン、ニンジン(膾)などの薬味と合わせて食べることも行われている。 もともと、晋江市安海鎮周辺の郷土料理であったが、現在は泉州市、アモイ市の多くの海鮮料理のレストランで食べることができる。また、泉州市の中山路、晋江市の陽光路などの繁華街、アモイ市の歩行者天国となっている中山路などでは露天商もこれをよく売っている。 大きさには1-2匹が入った直径4cmほど(猪口サイズ)の小さなもの、数匹が入った直径6cmほどの中型のもの、十数匹が入った直径8cm以上(茶碗サイズ)の大型のものなどがある。大型のものは、切り分けて出されることもある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「土筍凍」の詳細全文を読む
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