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へし切長谷部(へしきりはせべ、圧切長谷部とも)は、南北朝時代に製作された刀〔、2015年10月18日閲覧。〕〔国宝刀 名物「へし切長谷部(きりはせべ)」 | アーカイブズ | 福岡市博物館 、2015年10月18日閲覧。〕。「刀 金象嵌銘長谷部国重本阿花押 黒田筑前守(名物へし切)」の名称で、日本の国宝に指定されている〔〔。江戸時代から昭和時代中期まで福岡藩主黒田家に家宝として伝来したが、現在は福岡市の所有となっている(福岡市博物館にて保管)〔。 == 概要 == === 刀身 === 刀身は鎬造で庵棟、刃長は64.8cm、反りは0.9〔 - 1.0cm、元幅は3.0cm、先幅は2.5cm、切先長は5.9cm、茎長は16.7cmである〔。 製作当初は大太刀であったのが、後の時代に磨り上げ(切り詰め)られて刀に改められた〔ため作者の銘はない(大磨上無銘)が、刀研師の本阿弥光徳より山城の刀工・長谷部国重(鎌倉時代末期から南北朝時代に活動、正宗十哲の1人とされる)の作と極められ(鑑定され)、金象嵌による鑑定銘が茎に入れられた〔。 地肌は詰んだ小板目肌(ないし板目肌流れる〔)に地沸(じにえ)がついて地景(ちけい)が入る〔〔飯田(2013)、p.27〕。刃文は全体的に皆焼(ひたつら)だが上半は湾れに小乱れ交じり〔、下半は大乱れ主体となり小沸がつき〔〔、刃中には砂流し、金筋などの働きが盛んに入る〔朝日新聞社(1998)、pp.71 - 72〕。帽子(切先の刃文)は乱れ込んで返り、表裏の鎬に幅狭の棒樋(ぼうひ)を掻き通す〔〔〔。 茎は、尻を刃上がり栗尻として切(きり)の鑢目(やすりめ)をかけ、目釘穴を4つ打つ(現状はうち3つを埋める)〔〔。差表には所持銘「黒田筑前守」(黒田長政)が、差裏には極め銘「長谷部国重」および鑑定者の本阿弥光徳を示す「本阿」と彼の花押が金象嵌で入る〔〔。 大磨上のため長さは詰まっているが、広い身幅(刀身の幅)に薄い重ね(刀身の厚さ)、浅い反りや大切先は南北朝時代の典型的な刀剣の特徴を示す〔〔〔。江戸時代中期に編纂された『享保名物帳』には長谷部派の作品として唯一掲載されており、有銘無銘を通じて比肩すべき物のない、同派を代表する傑作と評される〔〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「へし切長谷部」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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